Story...35 ページ37
.
「……Aは俺を何だと思っているんだ」
と征十郎さんは眉間にしわを寄せて言う。
「完璧な自慢の夫?ですかね?」
「……疑問符を二つ付けて言うのはやめてくれ……」
と征十郎さんは苦笑いを浮かべながら食べた。
私には勿体無い人なのは昔から変わらない。
でも征十郎さんはそれでも私の側を離れなかった。
本当に優しい人。
その時テレビで征十郎さんの会社の特集をしていた。
それはこの間の打ち合わせで決めた番組の特集。
その日のロケは他のタレントのマネージャーに行ってしまい、行かなかったから分からないけれど征十郎さんは翔君が嫌いらしい。
なんでも翔君が休憩中に私の話をしていたんだとか。
征十郎さん曰く『Aを一番理解しているのは俺だ。Aを何も知らないくせにAを語るな』らしい。
それだけで嫌われる翔君が可哀想……
まぁ男性タレントやアイドルのマネージャーはやらせてはくれるけれど、仲が良くなるとその人達が嫌いになりテレビを一切見なくなる。
テレビでは征十郎さんも翔君も営業スマイルばかりしていた。
「そういえば赤司さんって社員の人達も言っていましたが、大変な愛妻家だとか」
「愛妻家……。そうですね……。まぁ妻の事は愛してますよ」
と征十郎さんは翔君に言った。
テレビでも雑誌でもよく私についての話がある。
征十郎さんは『まだまだ全然言い足りない』と拗ねるけれど私は十分恥ずかしい。
「あの、失礼ですが御結婚されて何年目ですか?」
「二年目ですね。今年で三年目に入りますが」
「二年目ですかぁ…え、じゃあ朝の行ってきますの」
「キスですか?しますよ。本当に言葉だけじゃ伝えきれないくらい愛しているんです」
と真剣に征十郎さんは話した。
は、恥ずかしい…
これが全国に流れるなんて……
.
165人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和恋 - いえいえ!はい! (2016年6月22日 18時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 和恋さん» コメント返信ありがとうございます!!はい!頑張ります! (2016年6月21日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
和恋 - いえいえ!はい!はい、私もそう思います!いえいえ!続き頑張ってください。応援しています! (2016年6月19日 12時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 和恋さん» 初めまして、ありがとうございます!頑張ります!この二人なら乗り越えられると思います(笑)コメント本当にありがとうございました! (2016年6月19日 12時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
和恋 - 初めまして、続き頑張ってください。征君と夢主ちゃん、凄いです! (2016年6月19日 12時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2016年6月1日 0時