【あんスタ】転校生と愉快すぎる仲間たち。（２） (ページ15)

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英智先輩に対する怒りページ15

「うわああっAちゃんっ落ち着いて下さい！」

バァァン！！！

つむぎ先輩の言葉を無視して生徒会室のドアにドロップキックをかます。

さっきから聞いてればこのサラサラヘアー野郎が！！

「A！？何故ここに…」
「ドア壊れちゃってるよ！？」

驚きで目を丸くする呑気な英智先輩にズカズカ近付いてさっきと同じ様に胸ぐらを掴んだ。

「お、おい！A！？」
『悲劇のヒロインぶってんじゃねぇぞサラサラヘアー野郎！！！』

初めて学院内で素を出した。
そんな私に英智先輩は勿論全員固まっていた。

が、そんな事気にも止めず続ける。

『なぁにが「孤独で可哀想」だ！！！
ユニットメンバーにあんたの大事な幼馴染の敬人！！
この人達はどうなるの！？あんたにとっては他人な訳！？
そんな訳ないだろ、サラサラヘアー野郎！！！』

「A…ちゃ」

『そんな事を言われた敬人や桃李君の身にもなってみろ！！！
あんたが反対だったらどう思うんだよ！！あぁ！？
友達だと思ってた奴に「僕は孤独で可哀想～」なんて言われたらどう思うんだよ！！！！』
「っ…」

私の怒号に何も言い返してこない英智先輩。

『これだけ言ってまだ自分は「孤独で可哀想」なんて思うんだったらあんたは救いようの無い馬鹿だよ、馬鹿！！！！分かる！？B A K A ！！！』

怒りに任せて英智先輩に怒鳴りつける私に口を開いたのは英智先輩だった。

「…ごめんなさい…っ、僕…なんて酷い事を君達に…」

張り詰めていた糸が切れた様に泣きじゃくる英智先輩。
それを確認して掴んでいた襟を離す。

「敬人、桃李…僕が悪かった、ごめん、ごめんなさい…。」
「英智…。」
「っ英智様ぁぁっ！うぁぁぁぁん！」

ボフッ

つられて泣き出した桃李君は英智先輩に抱き着く。

『はぁ。スッキリした。』
「…お前…なかなかやるな…。
俺でも今のあいつに説教なんて出来なかったぞ」
「Aちゃん、別人みたいでした…」

さっきまで泣いていたのが嘘みたいだった。
乗り込んできて正解だったな。

「…Aちゃん。さっきは申し訳なかったね…。
僕、どうかしてたよ。」
『どうかしてるのはいつもの事なので大丈夫ですよ』
「相変わらず毒舌だね…。でも今ので余計君の事が好きになったかも。」
『Mなんですか』

泣きじゃくる桃李君を抱き抱えながら涙を拭いて微笑む英智先輩。

『…で、さっきの援助の件ですが』
「あぁ、勿論撤回するよ。」