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そんなことより私にかけるはずだった時間をあなたの休憩に当ててください。あなたが倒れてしまったら私ファンの子たちに呪われるので!いやこれほんとガチで!!」
ちなみにその内のひとりは私ですけど!
私の言葉に「意味がわからん」と首を傾げ、不機嫌そうに眉を寄せる義勇さん。
なにこの人天然?萌え死にさせる気ですか?
めッちゃ可愛いんですけど。
「他の鬼に襲われたらどうする」
「ご冗談を。
そのお顔から背けなければならないことに心の涙を流しつつ、家へ全力疾走で向かう……直前で腕を強く掴まれた。
痛いけど歓喜に心が荒ぶるわ。
「へっ!?な、なななななななんですか……」
と聞けば、さっきより低い声で問いてきた。
「今、半径10km以内に鬼はいないと言ったな。なぜ分かる」
「あ……ああ。私、生まれた時から目は良いんです」
というより前世から、が正しいけど。
なんの取り柄もない私だけど、目だけは良かった。視力検査世界大会あったら軽〜く優勝でくきるくらいには自信がある。
それが転生してから更に磨きがかかった。スマホいじってないからかな。
「どのくらいだ」
「どのくらいって言われても……えと、7kmまではかなり詳細に見れます……蟻の動きくらい。
10kmだと少しボヤけますが……それでも手のり程度の大きさの動物や花の識別くらいはギリギリ可能です
……それがどうかしました――」
「娘、鬼殺隊に入れ」
「ふぁ!?」
いやどっからどーしてそうなったんですか義勇さん!
てか折角負担減らしてあげようとしたのに自ら背負い込んでるんですけどこの人!?
「鬼殺隊に入るには最終選別に合格しなければならない。その選別を受けるためには育手から訓練を受ける必要がある」
「いや私入るなんて一言も……」
「狭霧山の麓に住んでいる鱗滝左近次という老人を訪ねろ。冨岡義勇に言われて来たと言え」
「人の話聞いてます!?」
知ってる!その言葉デジャヴ!
いやそういう事じゃなくて!!
「あ、ちょっ……」
そう言って義勇さんは姿を消した。
……凄いや義勇さん。言うことだけ言って風……いや水のように消えたよアノ人。
リアルで体感すると本当にすッげえ口下手なんですね。きっと「判断はお前に任せるが俺としては是非とも鬼殺隊に入り、その目を活かして欲しい」って言葉がどこかに入るんだろうけど、いや入ってて欲しいんだけども。
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雛月りな(プロフ) - 華さん» コメありがとうございます!自分でもこんなに手の込んだ展開が書けるとは思っていませんでした笑。(こっからネタバレかも→)まだ伏線回収がなっていないものがあるので楽しみにしていてくださいね!…皆さんが受け入れてくれる内容かは不安があるんですけど、アハハ (2019年8月17日 10時) (レス) id: e209b0612b (このIDを非表示/違反報告)
雛月りな(プロフ) - noiseーノイズさん» 主人公ちゃん可愛い雰囲気出てましたか!?いつも「口調悪い……もっと可愛くしたい……」と思いながら書いていたので、noise-ノイズさん(名前合ってますか?)のコメント嬉しさ半分と驚き半分で読ませて頂きました!バトル楽しんで頂けて良かったです!! (2019年8月17日 10時) (レス) id: e209b0612b (このIDを非表示/違反報告)
雛月りな(プロフ) - ひにゃたこさん» ありがとうございます!これからも神でいられるように頑張ります笑。嬉しいコメントありがとうございます!! (2019年8月17日 10時) (レス) id: e209b0612b (このIDを非表示/違反報告)
華 - 凄いしか出てきません!!とても面白い展開で、ワクワクしながら見させて頂きました!!大好きです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!! (2019年8月17日 3時) (レス) id: 2aa6dd9a8d (このIDを非表示/違反報告)
noiseーノイズ(プロフ) - よ、読みやすいっ.....!主人公ちゃん口調とか可愛い雰囲気を感じるのに物語はすっごいバトルですね!いやぁー読んでて楽しいです!更新頑張ってください! (2019年8月17日 1時) (レス) id: c4f6a2aaa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛月りな | 作成日時:2019年8月5日 18時