宮城県立烏野高等学校 ページ3
，
長々と何を言ってんだ、と言われると……
『……あ、翔陽おかえり。お疲れさま』
「……」
噂をすればなんとやら。
涙を流したのか目元が真っ赤になった翔陽が鼻水を流しながらよたよたと歩いてくる
『試合見てた。
翔陽は凄い頑張ったよ』
「なぁ、A」
『なに？』
「俺、彼奴に勝てるかな……。
彼奴を、王様を倒して一番長くコートに立てるかな……」
翔陽はバレー馬鹿です。
たった一回の敗北を心から悔やみ、何回もの試練を喜々として乗り越えます。
つまり、私が言いたいことは……
『きっと立てるよ。翔陽が諦めずにコートに入るなら。翔陽がコートから逃げないなら』
きっと、最後までコートに立ち続けられるのは翔陽だと思うんだ。
心の底からそう思って、そう願っている。
『中学負けても高校で勝てばいいよ。
高校でもバレーボール続けるんでしょ？』
「おう！」
『じゃあ帰って勉強しよう。高校入る入らない以前に合格出来るか出来ないかだから』
「げっ！！」
相変わらず反応の落差に眉が下がる
あ、でもその前に……
『私の最後の晩餐ファミレスでハンバーグとパフェ食べたいんだけど』
「ぇ、最後の晩餐？」
『私の場合、合格不合格以前に生きるか死ぬかだから』
「Aの人生ハードすぎない？」
でもこの後普通に帰って寝ることができました。
＿
＿＿
＿＿＿
高校一年、春＿＿
新しい学校、真新しい制服。
何もかもがはじめましてから始まるこの季節
昇降口前に貼り出されたクラス分けの紙をぼーっと見ながらどうしたものかと頭を悩ませる
「お〜ッスAー！
高校も同じ学校だな！
……なんで暗い顔してんの？」
『翔陽。春ってなんでこんなに憂鬱なんだろうね』
「え？んーーーと、花粉とか？」
『翔陽花粉症じゃないでしょ』
翔陽とは小学校の途中から中学まで同じ学校で通ってました
高校も同じ学校の受験を受け見事に合格。
また3年間翔陽が居るというだけでもかなり安心出来るのだが、やはり問題が発生
『一組と5組って……』
「うおお！すっげー！A特進じゃん！！」
『端っこと端っこ……』
「Aに勉強教われば安心だな！」
『ごめんちょっと黙って』
「なんで！？」
バスに乗って一山越えて徒歩5分。
宮城県立烏野高等学校に入学。
翔陽とは別クラスになりました。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 435人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
バナナ(プロフ) - ねねさん» そう言っていただけてなによりです！更新速度は落ちてきてしまいましたが、出来るだけ多くの話をかけるように頑張ります！コメントありがとうございました！ (2022年8月4日 7時) (
レス) id: 9fef7d0f5b (このIDを非表示/違反報告)
ねね - 夢主かわいくて大好きです〜！更新無理せず頑張ってください！ (2022年8月3日 19時) (レス) @page47 id: a790d4aa03 (このIDを非表示/違反報告)
バナナ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！更新速度落とさないように頑張りますね！ (2022年7月24日 15時) (レス) id: 9fef7d0f5b (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 最近更新多くて嬉しいです！続き待ってます！ (2022年7月24日 14時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
バナナ(プロフ) - ゆんさん» ほっこりとしていただけて何よりです！これからも夢主ちゃんを見守っていただけると幸いです！２回もコメントをくださってありがとうございます！！ (2022年7月20日 22時) (レス) id: 9fef7d0f5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：バナナ | 作成日時：2022年7月16日 22時
