第182話【死んで欲しくない。】 ページ19
随分走ったあとだろうか、私は足を止めた。
ミリオがひとつの病室に入っていく。
＿＿＿＿あそこだ！！
私は、もう疲れ果てて震える足を、ゆっくり動かすと病室に向かう。
すると、後から看護婦らしき人達に腕を掴まれる。
｢安静にしててください！なぜ病室から出たんですか...！｣
『っはなしてください！！私なら、彼を救えるんです！！お願い離して！！』
｢無理です、あなたは個性を使いすぎた、今は安静に＿＿＿｣
『嫌だ！！絶対に嫌だ！！！私は、...』
そのまま、私の体はいうことを聞かずに、へたりと座り込む。
がらり、と病室の扉が空いた。
顔を上げると、驚いたように目を見開いた緑谷くんや相澤先生、オールマイトに...ミリオ...。
『...っ、せんせ、せんぱい、出久...、』
私は縋るようにみんなの目を見るが、皆辛そうに顔を歪ませ、目をそらす。
相澤｢...だめだ、お前も、もうこれ以上個性を使ったら...｣
『私ならいいから...、お願いだから....』
私は私の腕をつかむ相手の手を振り払い、痛む体を無理やり動かして、泣くミリオ先輩の横に行き、サーの顔を見る。
サーも驚いたような顔をしたが、少し微笑んだ。
『っサー、私ならあなたの死を止められる！！』
サー｢もういい、それより、...俺はお前に謝りたい。｣
私は、口の動きを止める。
サー｢おれは...一度お前の未来を見た。
その時お前は...“こちら側”にはいなかった...。｣
その言葉に、私は空気を飲んだ。
私は、敵になるの？なってしまうのか？
その言葉に、膨大な恐怖を覚えた...が
サー｢...だから俺はお前を敵視した...、いずれ裏切るだろうと.....だが、緑谷は未来をねじ曲げた。
もう未来は見えない...、それに、俺は、.....お前をよく知っている訳じゃない.....だが.....
.....お前は、必ず ヒーロー になる。｣
その言葉で、体の中に入っていた空気が抜けるかのごとく、私はその場にゆっくり座り込んだ。
そして涙がとめどなく溢れてきた。
だが、私の腕はそれを拭く気力もないのか、持ち上がらなかった。
『っ...落どじ、て...上げないでくだざい...よ...っ、！！』
サー｢...すまない。｣
ふ、と笑ったサーは、同じように涙を流すミリオに視線を向けた。
サー｢＿＿＿だから、笑っていろ。
元気とユーモアのない社会に、明るい未来はやってこない。｣
サーのその一言を合図にしたかのように、室内に機械音が鳴り響いた。
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なな - もう更新停止してから4年…？これだから夢小説はッッ泣泣泣 (5月23日 17時) (
レス) id: 12918429a0 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - ゲームくんどちゃくそ好みだ…！！サンジくんの技出た時わいた。 (2022年8月12日 6時) (レス) @page50 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
うにゃ猫(プロフ) - 続編ではあの子との謎？が解決したりしたら嬉しいなぁ、あと面白くて楽しかった！更新頑張ってくだせぇ！ (2022年7月6日 12時) (レス) @page50 id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 電話じゃない電車だ((( (2021年8月26日 21時) (レス) id: c9aa9990d7 (このIDを非表示/違反報告)
よる - サンシャイン池崎電話で読んで1人でニヤニヤしてた。ただの変な人になりましたありがとう (2021年8月26日 21時) (レス) id: c9aa9990d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白蛇の柊 x他1人 | 作成日時：2017年12月24日 23時
