甘い、苦い、甘い【短編集】 (ページ2)

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ロン×同級生×両片想いページ2

貴方side

私には今好きな人がいる

それは今隣で唸りながらも課題に取り組んでいる男ロン・ウィーズリー

『ロン分からないの？』

「分からないから手が止まってるんだよ」

『なら教えてあげようか？』

「そうしてもらいたいな…あっ、ハーマイオニー！」

ほらまたあの子

ロンは彼女を見つけるとその方に駆け寄って行った

『はぁ……』

ハリー「どうしたの？」

『ハリー…どうしたも何もあれを見てちょうだい』

私の事情を知っているハリーにロンの方を指さす

ハリー「あぁ、あれね…」

ハリーは呆れたように笑う

『どうやら彼は私よりも彼女を優先するそうよ

ほんと、私に勝ち目ないわ』

嫌味ったらしく言ってやった

ハリー「ロンなりに君の気を引きたいんじゃないの？」

『まさか！ロンは多分ハーマイオニーの事が好きなのよ…』

やだ、涙出てきそう

『ごめん、ハリーちょっと頭冷やしてくるわ』

そう言い残して私は談話室から出ていった

ハリー「えっ、ちょっとA！！」

静かな中庭で必死に涙を抑えていた

『お願いだから止まってよもう…』

涙は私の意思と逆にポロポロと流れていく

すると誰かが近く音がしたのでどうせハリーなんだろうと思い

『ハリー、ごめんなさい貴方に八つ当たりしちゃったわ』

「ハリーじゃなくて悪かったな」

『え、ロン！なんでここに』

「君が飛び出すのが見えたから追いかけてきた」

『…そう、ハーマイオニーはいいの？』

「なんで今ハーマイオニーの名前が出るんだ？」

『だって貴方ハーマイオニーが好きじゃない！』

嫌だ、口に出すだけでもまた泣きそうになる

「何を勘違いしてるのか知らないけど僕が好きなのはAなんだけど」

思わず顔を上げる。そこには真剣な顔をしたロンが居た

「ははっ、目真っ赤じゃん」

ロンは私の頬を優しく撫でる

『っ、誰のせいだと思ってんの』

「うん、僕のせい。君の気を引きたくてハーマイオニーと話してた」

『ハリーの言ってた通りだわ…私勘違いしてた』

「僕だって君がハリーと話してたから嫉妬したんだよ」

『それは…ごめんなさい』

「いいよ、ねぇA僕と付き合ってくれる？」

『言わなくとも分かるでしょう？』

私はロンに抱きつき

『答えはもちろんYESよ』

「ありがとう」

ロンは私を強く抱き締め返し、目を合わせれば優しく口付けを落とした