【３】路地裏から拾いまして【浦.島.坂田.船】

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何度でも声を枯らして
咲かせるこの歌を




４人はマイクを握り、腕を上げたりして思いっきり楽しそうに歌い終わった。
そして4人と目があったと思うと、ウィンクやら微笑みをされた。




さ「感想は！？」


『歌手、目指してもいいのでは？』


さ「それ感想？」




感想と言っても、凄かったとしか…




『そうですねぇ。…４人のこと、もっと好きになれました。』




う「え、ちょ、詳しく」




『嫌でーす』




せ「気になるんやけど！」




『ふふっ』




４人は台から飛び降り、私の周りをぐるぐる回った。目回りそう




『ほらほら、帰りましょう。』




さ「えー、気になる！」


し「今も好きってことやろ！？」


さ「あ、そっか！」




今日も2人は元気だなぁ。
もう私はなにも言いませんけどね？




『もうすぐ夏休みですし、どこか行きますか？』




そういえば８月近いんだよなぁっと思いながらそう言うと、4人は見ただけでわかるほど先ほどよりも喜んだ。おぉ？




し「旅行行かへん！？」


せ「行きたい！」




『んー、それだとお金が…』




さ「大丈夫！Aは気にせんでええから！」




『え？』




う「まぁまぁ俺たちに任せてくれ。Aはなにも気にしなくていいから」




いや、でも流石に無料券でもあるわけではないですし…。
……本当に大丈夫なのだろうか。

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