【３】路地裏から拾いまして【浦.島.坂田.船】

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2人の両手が塞がっているため、片手が空いている自分が玄関のドアを開ける。




『ただいま帰りました。』




さ「おかえりー！わぁ、大荷物やな」




し「ほい、預かりまーす」




う「サンキュー」




さて、服でも着替えようかな。
自室へと戻り、先ほどまで着ていた服を脱いで全身真っ黒の服を着る。




『ちょっと出かけてきます。』




せ「うわっ、全身真っ黒」




う「どこに行くんだ？」




『センラさん、それブーメラン。従兄弟の家にそらまふさんを届けてきます。』




走りやすい靴を履き、帽子の中に髪を全部入れる。あっ、あとマスク。




『志麻さん、そこの帽子２つとマスクを３枚取ってください。』




し「俺も行くわ」




『わかりまし……なん、え？』




さ「んじゃ俺も。まーしぃ、俺たちも着替えよ！」




し「おう！」




志麻さんと坂田さんは、そう言うとバタバタと階段を駆け上がっていった。いや、え？




う「止めても無駄だろうな」




せ「まふ君たちが今、何処にいるのかわかるん？」




『…いえ、ただ走り回ろうかな、と』


う「お前、なんで変なとこで頭使わないんだよ。」


『うっ』




…仕方ないじゃないですか。




さ「準備できた！」




し「よし、行こか。」

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