馬鹿vs阿呆【角名倫太郎】【HQ】

相合傘 ページ8

.



.




「雨降ってきた…」




バスの時間が過ぎていることに気づいたんは、学校から歩いて数分経った頃。


角名が送ってくれる言うから、夜道を２人で歩いとる





「ウチ傘あるんけど…使うか？」



お前と相合傘なんてゴメンやから。と、付け足す




「いや、A使いなよ。濡れたらヤバいでしょ」




「角名もヤバイやろ、使えや」




コイツと道端で言い合う




しばらくすれば角名が折りたたみ傘を受け取った。すぐに開くと、ウチが濡れんよう傘をこっちに寄せた




「…自分ただの傘持ちやないかい」




折りたたみ傘はかなり小さく、１人分のスペースしかない。ウチだけ傘で濡れるのを防ぎ、角名はノーガード状態




「相合傘嫌なんでしょ？」




「けど……あぁー、めんどいな」



こっちに寄せられた傘を押し返し、ウチも角名も入れるようにする




「半々や！」





「肩がめちゃめちゃ濡れる…」




「ウチも肩べっしょりやぞ」





傘が小さいせいで、完全に２人は入りきれん

ウチは右肩、角名は左肩が傘からはみ出て雨を凌げとらんかった





「…すまんな、バス遅れたせいで」




「A別に悪くないでしょ、６割俺悪い」




「４割どした」





「んー、A？」




「なんでやねん」






くだらない話を続け、ウチはそのまんま家へ着く





「傘持ってってええで、明日返してな」




「明日土曜だよ」




「部活んとき返しに来い」




「りょ」




白い折りたたみ傘をさして、角名は帰ってった






.




.

戦なう→←クールダウン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す