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Aはぬるくなったお茶を渋々飲みながらも今後の予定を整理していた
やはり忙しいのかあれから倫也からのメッセージは来ていない


『仕事は来週からスタートだから…お見舞いのお礼に美味しいお菓子でも差し入れしようかな?買い物は…やめておいた方が良いか』



そう呟くとスマホを手に取り通販サイトでプレゼント用のお菓子を物色する
職場の同僚の人数はそこまで多くはないから、個別にラッピングされているものを1人1つずつ渡す事にした


お菓子の注文も済ませた頃スマホに表示された時間は21時半になっていて部屋の温度も少し肌寒く感じる程になってきている
倫也の帰りが少し遅くなってもこれくらいなら冷蔵庫に入れなくても大丈夫そうだ、と買い出しをする為にAはスーパーへと向かった


『何作ろうかな』


店内を物色しながら献立を考えてはいるものの、倫也の好きな食べ物も嫌いな食べ物ですら聞いていない事に気付いたAは頭を悩ませていたがふと


『そうだ、調べたら出てくるでしょ』


そう思い立ちスマホを取り出し検索画面に
中村倫也 好物 とだけ入れて出てきた記事を読んでいく


『嫌いな食べ物がキノコ、ブロッコリー、好きな食べ物は蕎麦、唐揚げ、ハヤシライスかぁ』


蕎麦は絶対にお店で食べた方が美味しい、ハヤシライスも煮込む時間がかかるしーー
唐揚げは漬け込む時間が短く済ませるレシピ知ってはいるけど油物を人様のキッチンでやるのはなぁ等と考えを巡らせたAは、結局唐揚げを作る事に決めて材料をカゴに入れていく
もちろんコンロ周りの油落とし用掃除器具や油の処理用の道具も一緒に買う事にした



『…多分呑むよね?』


私が呑みたいし、と思いつつビールやハイボールもカゴへと入れていくAはどうせ呑むなら、と何品か軽いおつまみも作る事に決めた


全ての材料をカゴに詰め込んだAはレジに進み、持参したエコバッグに大量の食材を詰めて満足げな顔でスーパーを後にする



家に帰りエコバッグを下ろして手を洗っていると玄関の呼び鈴が鳴った
カメラを確認すると倫也が写っていて手に紙袋を持っていた


『お疲れ様です』


「ありがと。これ、あげる」


玄関の扉を開けて倫也を招き入れたと同時に倫也から紙袋を手渡された
何だろう?と中を見てみると、筒状の固いものが入っている


見ただけでは用途が分からなかったAは一緒についていた説明書を読む
そこにはペットボトルクーラーと書かれていた

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作品ジャンル:タレント
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作者名:村民 | 作成日時:2023年2月17日 17時

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