縁側の幸せ2 (ページ28)

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『あ、ごめんなさい。今退院して家に着いた所で、何かワクワクしちゃって』

「いや、大丈夫だよ。Aはよくワクワクしてるよね」

出会った頃もあの縁側で見かけていた頃からずっと、と倫也は思う

『そうですか？自覚はないですけど』

「そうだよ、そういう所も可愛い」

『…もうそれは良いですから！何か用事ありました？』

「あはは、拗ねないでよ。用事は特にないんだけど、無事家に着いたかな？と思って」

心配してくれていたんだとAは胸の奥が温かくなる

『大丈夫ですよ、買い物も今日は全部ネットにお願いする事にしましたから』

犯人と出会う事は無いけれどAの親兄弟や犯人の親に会わないとも言い切れないために、出来るだけ外には出ない様に気をつけていた事を伝えると倫也は安心した様に笑った

「俺今夜は22時頃に帰れると思うんだけどさ、ちょっと遅いけど帰ったらそっち行っても良い？」

甘える様な倫也の声にAの心臓が跳ねて顔に熱が集まる
と同時にオートロックの呼び鈴が鳴った

「宅配かな？ネットで頼んだものもう来たのかもよ、受け取ってきな、待ってるから」

『えぇ？！都会の宅配届くの早過ぎません？ちょっとすみません！』

倫也の言葉に甘える事にしたAはスマホを床に置きオートロックを解除して玄関へと向かった

数分後玄関の呼び鈴が鳴り、荷物を受け取ったAは段ボールを開けながら再度スマホを耳に近づける