6話 ページ7
彼らが退出し、教員の話も終わった。
友達に挨拶をすましたら、逃げるように大学を出た。
本来ならもう一コマ受けなければいけないが、自主休講とさせてもらおう。
人気のない路地に入って、一息ついた。
あ)「…これか」
鞄の中には薬があった。
白くて丸い、ビーズのようなモノ。
一粒飲んでみる。
…やはり、特に変わった様子がない。
自分では、わからないのだろうか？
まぁいいか。
とりあえず、短刀を取り出した。
最初のように、触ってみる。
…あれ？
何も、ならないけど。
あ)「おーい、厚くーん。厚藤四郎くんやーい」
ブワリ。
ピンクの花びらが、舞った。
それからーーー
厚)「大将！」
厚くんが飛びついてきた。
なんとか踏ん張り、倒れるのは阻止できた。
厚)「よかった…」
私からそろりと離れ、自分の手をグーパーと動かした。
あ)「ごめんね、私の霊力？不足だったらしい」
厚)「取り乱したけど、もう大丈夫だ！」
気にすんな、なんて。
ニカッと笑った。
…眩しいなぁ。
この子は、強い光みたいな子だ。
厚)「これからーーー伏せろ！」
あ)「え！？」
腕を引っ張られ、前屈みになる。
ブンッと。
何かが私の頭上を横切った。
厚)「…っ。突撃だぁ！」
私が顔を上げるより早く、厚くんは何かにむかっていった。
何か、とは。
あ)「…ひっ」
よく分からない、人間ではないモノが立っていた。
ソレの手には、刀が握られて。
厚くんと衝突している。
甲高い音が鳴った。
聞いた事がない音に、顔が引きつる。
厚くんは、自分より大きなソレを、倒した。
厚)「へへ〜ん。どんなもんだい！」
ボロボロな厚くんは、私に向かってピースをした。
痛々しい彼の姿に、何も言えない。
あ)「…ありがとう」
厚)「大将を守るのが、俺の役目だからな！」
いつものように、屈託のない顔で笑った。
だけど。
私は少し怖くなった。
"私のために"戦った彼は、傷ついてるのもお構いなしだ。
もしかしたら。
身を投げ打ってまで、私を守るかもしれない。
そんなの。
…人、なんかじゃない。
厚)「ん？…あ！大将！あれ！」
厚くんが指をさす方向には、刀が落ちていた。
銀色に光るソレは、私達を呼んでるように見えた。
厚くんよりも長いそれを、私は拾い上げた。
あ)「…とりあえず、家に帰ろっか」
厚)「あぁ！誰だろうな〜。いち兄かな？」
あ)「いち兄？」
厚)「俺の兄なんだ！」
へー。
厚くんにも、兄がいるんだ。
「…まじかよ」
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なーこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！ ゆっくり更新かもしれませんが、頑張ります！ (2018年7月22日 16時) (
レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - ミリアさん» ありがとうございます！ 最近アニメKにハマったので、違ってたりするかもしれませんが、頑張ります！ (2018年7月22日 16時) (レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - アニメKに刀剣乱舞作品大好きで嬉しいです！！夢主達の今後の展開が凄く楽しみです。更新頑張って下さい。 (2018年7月22日 15時) (レス) id: cd04157892 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く面白かったです!刀剣乱舞とアニメKは、どちらも凄く大好きで続きが楽しみです。これからも無理せず更新頑張ってください。 (2018年7月22日 15時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーこ | 作成日時：2018年7月17日 21時
