命令5ー4 ページ47
「ほっ………ほのかっ！ ほのかぁっ！！」
ほのかと仲が良かった慶子が、広場に続く扉を壊さんばかりに開け放つ。
扉の側に座っていた私は、慶子の後に続いて外に走り出る。
しかし、それを隣に座っていた愛乃に制止される。
「ま……待ってよ藍！ どういう事！？」
「し、知らないよ愛乃………私が聞きたい！」
流石の愛乃も、目の前の
「なんでぇっ！？ どうしてよぉっ！ どうしてよぉっ！！？？ ほのかぁぁっっっ！！」
慶子が泣きじゃくって絶叫するなか、他のクラスメートもぞくぞくと外に出てくる。
「ひでぇ…………」
「まさかホントに………」
軌跡と剛が絶句する。
「どっ………どうしたの！？」
「何かあったの！！？」
ほのかを探しに出ていた雫と心愛が駆け戻ってくる。
そして、現状を目にして、唖然とする。
「とか言って………実は雫と心愛がほのかを突き落としたとか………ね？」
亜衣乃が引きつった笑みを浮かべる。
「そ…………そんな訳……」
「あるわけないじゃん！」
雫と心愛が心外だとばかりに否定する。
「………だよねぇ」
「そーいや、メール来ねぇな」
怜がそうポツリと言った瞬間。
ピリリリリリリ！！
その場にいた全員の携帯の電子音が響く。
「！？」
『6月24日午前10：17 送信者：王様 件名：王様ゲーム 本文：服従確認。 END』
「………………！」
その瞬間、私はほのかが自分の意思で屋上から飛び降りたのだと察した。
それは他の誰もがそれを察したらしく、静寂が空間を支配した。
「なんだ！？ 今の悲鳴は！」
「何かあったのか！？」
慶子の悲鳴を聞き付けたのか、館内から人が出てきた。 そして、広場に広がる惨状を目の当たりにして、出てきた男二人は黙りこくってしまった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
あのあと、私達はすぐに警察に事情を聞かれる羽目になった。
当然、人智の力を逸した死を賭けた謎のゲームをさせられているなんてアホな話は信じてもらえる訳が無いと踏み、私達は前日の教室での出来事を明確に話し(当然、元の謎の死は警察沙汰になっている)、更に今日はクラスメートの一人が自 殺を図ったと事実を淡々と話した。
警察は、それ以上何も聞かなかった。
家に帰り、私は自室に入った。
携帯を開き、画面を見る。
すると、一件のメールが届いている事に気が付いた。
私は思わず身構えて、メールボックスを開く。
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仲矢みりり - 桜崎 紗代さん» ありがとうございます！ 凄くうれしいです。 夢が小説家なので！ 返信遅れてごめんなさい！ (2018年3月17日 18時) (
レス) id: 8503f2d058 (このIDを非表示/違反報告)
桜崎 紗代 - 表現の仕方、王様のメールの内容などなど、凝っていてすごいです…！小説家になれるぐらい上手です…！尊敬します！ (2018年3月8日 20時) (レス) id: 30a558eb97 (このIDを非表示/違反報告)
仲矢みりり - コユキ(非ログ)さん» 嗚呼ああああ、レス押すの忘れました；；申し訳ないです (2017年9月23日 18時) (レス) id: 8503f2d058 (このIDを非表示/違反報告)
仲矢みりり - 有難う御座います！うれ死すです！ 後程作品を拝見させて頂きますね！ (2017年9月23日 18時) (レス) id: 8503f2d058 (このIDを非表示/違反報告)
コユキ(非ログ) - 仲矢みりりさん» お久しぶりです！返信遅れてすみません！！とても面白い作品ですよ！私も見習わなくては…(笑)ありがとうございます！後程ご紹介させていただきますね！これからもがんばってください♪ (2017年9月23日 17時) (レス) id: dc136b33d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑川みりり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hpmpenakaya
作成日時：2017年4月20日 23時
