【名探偵コナン短編集】

＊ ページ34

バ｢裏切りには、制裁をもって答える...
メンバーのあなたが一番よく
分かってるはずです｣

ソ｢バーボン...ローズ...！｣

ソルティは先日、組織のUSBを持ち出し逃走を
図った。

もちろん、組織が逃すわけがない。

ソ｢ク...クソ...!!｣

ソルティは拳を握ってバーボンに殴りかかった。

その拳をヒラリと避け腕を掴みひねりあげ
背中に固定して動きを封じた。

『...』

すごい...も思わずバーボンのムダのない動きに
見入るA。

バ｢ローズ、USBを｣

『わ、わかった』

ハッとしてパソコンに刺さったUSBを抜き取る。

『間違いない...』

それは間違いなく盗まれたデータ。

バ｢貸してください｣

『あ...』

いつの間にか隣にいたバーボンにUSBを取られる。

ソルティはロープで縛られていた。

バーボンは電子書籍程のパソコンのようなモノを
取り出すとそのUSBを刺した。

『何を...』

バ｢もちろん、コピーですよ｣

画面を覗くとそこにはコピー完了までの
パーセンテージが。

『ちょっと...まだどこかで組織の目が光っ...』


ドカン


バ｢『!?』｣

いきなり、倉庫内で爆発が起きぐらりと
身体が揺れた。

『な...！』

ソルティを見るとその手には起爆スイッチのような
ものが...

バ｢貴様...!!｣

ソ｢ハナから逃げ切れるとは思っちゃいねェ...
だが、せめてテメェらを道ずれに...!!｣

再びソルティがスイッチを押すと

ドドドドドドド

連続して起きる爆発...

『きゃ...!!』

爆風に身体が吹き飛ばされ、気づけばAの
周りには瓦礫と炎...

バ｢ローズ!!｣

『...っ』

Aと同様吹き飛ばされたバーボン。

その手には組織のUSB...しかし先程持っていた
小型のパソコンがない...

地面を見回すと離れた先にそれは落ちていた。

画面には100%の文字...

バ｢今助けますから！｣

『ダメ!!』

バ｢!?｣

声を振り絞って叫んだA。

『早くアレを持って行って！ここが崩れる前に！』

バ｢何を言って...｣

『早く！USBの情報を公安に持っていって!!
そして組織を...あなたが潰して!!』

バ｢...！｣

ググッと唇を噛み締め拳を握る...

眉間にシワをよせ瞑っていた目を開くと
バーボンは駆け出した。

『！』

まっすぐ、Aの元へ。

バ｢早く！｣

『何して...！』

バーボンは瓦礫からAを救いだし手首を掴んで
出口に走った。

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