先輩と後輩 番外編 -Daiki.A-【完結】

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出会い、
私にとっての出会いは入社式の日だった。




でも、大貴くんにとってはーーーーー




大貴「はい。僕は、」




そう、ちらほら話をし始めた。




ーーー私が初めて知る出会いの話。




大貴「僕の大学時代の友人がAさんの同期にいるんですけど、試験の日会いに行ったんです。そしたら3つ隣の席に背筋の伸びたポニーテールのよく似合う女の子がいて。



ひどく緊張してるみたいで表情も硬くて。同級生に頑張れよ、と声をかけたんですけど、その子にも聞こえるように声をかけてみました。」




それって、私のことなのかなーーー




大貴「僕実は試験の面接官をしまして、、その時営業部の部長が急用ができてなぜか自分が呼ばれたんです。営業部に引っ張りたい子を見つけろと言われ。それだけでいいと。


そしたらさっきの女の子が入ってきて。硬かった表情がとても柔らかくなって笑顔が素敵だったんですね。すごく惹きつけられるものがありました。」




こんなところで、こんなタイミングで聞くなんて思ってなかった。




大貴くんだけが知る出会いの話ーーー




大貴「彼女は面接中にこう言ったんです。営業部に来たいと。人の笑顔が好きで、笑ってる姿を見ると安心すると。一度しかない出会いを大切にしたいって言うんです。


頑張りながら一生懸命に話す姿に心が動かされました。






それが、Aさんでした。」




大貴「面接が終わると誰をどの部署に引っ張りたいのか話し合いがあるのですが、どうしても営業部に欲しくて。Aさんの笑顔は評価されていて、他の部署もほしいと、引っ張り合いですよ。毎日社長室に行って交渉の日々でした。」




知らなかった、そんなことしてたんだ。




だから新人歓迎会の日、社長は私を上から下までまじまじと見てたのか。








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