とある本丸の審神者には忘れられない刀がいます (ページ8)

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第105話ページ8

いよいよ明日はバレンタイン

燭台切のアドバイスのおかげで、満足のいくブラウニーが出来た
最初は不恰好だったが、練習した成果が出たのか見映えもいい

ブラウニーを作っているうちに、お菓子作りにハマってクッキーも作った

あとはラッピングをしたら完成だ

[なにやら甘い匂いがすると思えばAか]

『み、三日月さん！？』

まずい！
三日月さんに見られたら、サプライズにならない！
厨に入れないようにしないと！

『ど、どうしたんですか？』

[美味そうな匂いがしたのでな。様子を見にきた]

『そ、そうですか』

[何か作っていたのか？]

『い、いえ！何も？』

[....]

あ、怪しまれてる～！
どうして私は上手く嘘をつけないんだろう

[燭台切には言えて俺には言えないことか]

『へ？』

[最近、そなたが燭台切と仲良く話しているのをよく目にする]

あぁ...
それはお菓子の相談です

『それには色々と訳が...』

[訳か...]

今は言えない
でも、ここをどう切り抜ければ...

[情けない話だ。他の皆と楽しそうに笑っているそなたを見ると心が落ち着かなくなる]

『え？』

[俺達は恋仲(仮)にすぎない。そなたは誰のおなごでもないことは分かっているが...]

三日月さん、もしかして...

『もしかして、ヤキモチ妬いてます？』

[....っ！]

図星なのか、少し顔が赤くなっている

三日月さんも、こんな顔するんだ...

『ふふ...』

[何故、笑う？]

『すみません。なんか、可愛いなって...』

[可愛い？俺がか？]

『燭台切とは何もありません。安心して下さい』

[そうか...]

『明日、ちゃんと理由説明します。だから、待っててくれませんか？』

[...わかった]

良かった
納得してくれたみたいだ

『じゃあ、私は用事があるので』

[うむ。邪魔をしたな]

『いえ』

なんとか免れた～！

三日月さんにはたくさん甘えてしまっている
特にサプライズを成功させたい相手だ

バレるわけにはいかない

明日、ちゃんと説明して

そして、返事しなくちゃ