第110話 ページ13
「今日はめでたい日だし、じゃんじゃん呑もう!」
『ちょっと!まだ朝だよ!?』
「祝い酒だよ」
「そうだな。2人も呑むか?」
『私は職務がありますから』
「じゃあ、三日月。酒を飲みながら話を聞かせて貰おうじゃないか」
『み、三日月さん。余計なことは話さないで下さいね!』
[もちろんだ。愛らしいそなたのことは俺だけが知っていれば良いからな]
『...っ!』
「なるほどね〜」
「だいたいのことは、分かっちまったな」
「ラブラブだね〜」
『もう!三日月さん!』
[すまんすまん]
「でも、アタシ朝食の前に見ちゃったんだよね」
『見たって何を?』
「Aが三日月の部屋から出てきた所だよ」
『えっ!?』
「一晩で女になったんだね〜」
『...っ!』
「次郎、あまりからかっては可哀想ですよ」
「それもそうか!」
『わ、私は職務に行ってきます!』
[あぁ。また後でな]
三日月さんも次郎太刀ったら、もう...
でも、三日月さん、幸せそうな顔してたな...
今まで、我慢させてばかりで私が甘えてた
次は私が三日月さんを甘やかしたいな
「Aさん!三日月さんとの話聞かせてよ」
『い、今は職務中だから、また今度ね』
「え〜!」
恋ばな好きの乱ちゃんは、部屋に戻ってきた私を突撃するかのように話を聞きにきた
「三日月さんって、Aさんのこと本当に大好きだよね」
『え?』
「朝食の時、ずーっとAさんのこと見てたんだよ」
『そ、そうなの?』
「いいな〜!僕も恋してみたい!」
「ちょっと乱。これでもAは職務中なんだから」
『こ、これでもってどういうこと?』
「三日月の話になると手が止まってるし...」
『うっ...』
「じゃあ今度、絶対聞かせてね!」
嵐が去っていったようだ...
「良かったね」
『え?』
「三日月と上手くいって」
『ありがとう』
「近侍は、どうするの?」
『近侍は交代制のままにするよ。三日月さんにも了承は得てるから』
「そっか」
『それにしても緊張したな〜!』
「広間に入った時からそわそわしてたね」
『だ、だって...』
「Aは分かりやすすぎなんだよ。三日月も幸せオーラ出てたし...あれじゃ、誰でも察するよ」
『うぅ...』
「まぁ、Aが幸せなら俺は良いんだけどさ」
『加州...』
「でも、仕事はしっかりしてよね」
『は、はい!もちろんです!』
「んじゃ、さっさと終わらせようか」
『うん!』
浮かれてる場合じゃない
仕事仕事!
45人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年1月3日 9時