第60話 ページ12
栞さんと会話をしながら、スイーツを食べていると見習い期間でお世話になった審神者様と出くわした
「Aちゃん」
『審神者様！ご無沙汰してます！』
「久しぶりね」
「....っ！」
「貴女は栞さんだったかしら？久しぶり」
「...お久しぶりです」
「元気そうで良かったわ」
『審神者様も』
「三日月宗近...Aちゃんの近侍？」
『はい。とは言っても、近侍は交代制なので固定ではないですけど』
「そう...」
『三日月さん、こちら私が見習い期間でお世話になった審神者様です』
[そうか。そなたが居なければ今のAは居なかったということだな]
『はい』
[ならば感謝せねばな]
「大袈裟よ」
[いや、Aが審神者にならなければ俺はこうして出会えなかったからな]
『三日月さん...』
「ふふ。良い刀剣男士に出会えたわね」
『勿体ないぐらいですよ。そういえば、審神者様の近侍は？』
「残念ながら、今は席を外していてね。ごめんなさい」
『いえ。気にしないで下さい』
「じゃあ、私はこれで」
『はい。お元気で』
審神者様に挨拶出来て良かった
「...Aちゃん」
『どうしました？栞さん？』
「ごめん。私用事思い出した」
『わかりました』
「じゃあ、また！」
よほど大事な用事なのか栞さんは走っていった
『行っちゃいましたね』
[あの友達と仲良く笑っているそなたを見るのも良いが、俺にも向けてほしいものだな]
『すみません。放置してるつもりはなかったんですけど』
[はっはっは。まぁ良い。これから2人の時間を過ごせるからな]
「よく笑えますね。Aちゃんと三日月さんのこと邪魔したくせに」
「あら、栞さん。何かようかしら？」
「惚けないで下さい」
「あのことを知ってるのは、栞さんだけ。誰かに話したら貴女の本丸を潰すから」
「...っ！」
「それにしても、三日月宗近が顕現したのね。面白くなりそうだわ」
「面白くなりそう？」
「だって、あの2人の記憶は完全には消去してないのだから」
「えっ...でも、Aちゃんは三日月さんのことを口にしたこともないし覚えてない！」
「それはどうかしら？もし、あの2人を会わしたらどうなるのか、気にならない？」
「まさか！」
「えぇ。そのまさかよ」
「最低」
「ふふ。良い人ぶるのも疲れるのよ」
「....」
「ふふ、楽しみね？栞さん」
「....」
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2020年9月22日 20時
