大好き症候群【占い師】 (ページ11)

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「あらま、花火師のAちゃんやないの、新衣装、浴衣なん？」

新衣装の五つのうちの一つは浴衣だった。花火師といえば夏祭り、

という連想のもとで決まったんだろう。

でも、生憎花火師は祭りを盛り上げる側であり、浴衣は着ない。

「はい。今日は浴衣で対戦をしようと思ったんですが、着付けができないもので…。

美智子さんなら着付け美味いかなぁって、丁度ハンターとサバイバーの共同スペースにいた

リッパーさんに呼んでもらったんですけど…、着付けお願いしてもいいですか…？」

私がそう言って頼むと、美智子さんは「ええよ。うちが着付けたる」と、

美智子さんの部屋に案内してくれた。

「み、美智子さん、ハンターの泊まり場にサバイバーが来てもいいんですか…？」

「荘園の主が新衣装を支給したんやろ？それやったら、荘園の主の責任でもあるからなぁ～。

ほな、さっさと着付けましょー。」

「よろしくお願いします！」

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ジョゼフside

「ほなな、対戦頑張りぃ」

「はい！ありがとうございました！」

「はーい」

美智子さんの部屋からAの声が聞こえたから、僕はびっくりしたんだけど、

美智子さんの部屋から出てきたAの格好にもっとびっくりした。

浴衣。白色ベースで、柄は水色で花模様がある。

それに加えて、髪型もいつもと違って、いつもは動きやすさを重視した、

一本結びだったけど、髪を綺麗に結って、簪をさしていた。

「あ、ジョゼフさんおはようございます！」

「ちょっと、あのね…？雰囲気変わりすぎじゃない？」

「そうですか…？服装と髪型を変えただけですけど…」

「いや、そうなんだけどさ…。それより、あんまり人目のつくところ通らないようにしなよ。

イライ君がうるさそうだし…」

「そうですかねぇ。じゃあ、失礼します。」

花火師、可愛い…。