陽の目にも涙【巴日和】 (ページ20)

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「いやぁ、俺は親父の夢の引き継ぎを強いられたっていうか...。言い表し難いんですけどそんな感じです」

けど、きっと日和君と出会ってからそういうわだかまりも少しは和らいでいるのだろう。

「やっぱりそう考えると日和君ってすごいよね」

「え？Aさん酔ってます？」

「え？まだシラフだよ」

ほらこれオレンジジュースと自分が頼んだ飲み物をみんなに見せれば、ジュン君と茨君は大きく息をつく。

「はあ、この夫婦は惜しげもなくお互いのこと褒め合うから調子狂うっていうか...」

「いいことなんでしょうけど、見てるこっちはどうしたらいいか分かりかねますね」

そんな2人に対して、日和君は「僕達は愛し合ってるからね〜♪」とご機嫌で歌い出しそうな勢い。

そして「ね!Aちゃん!」と私の腕を抱くようにしてニコニコと笑う。

しばらく別居していたからなんだろうけど、今日は久しぶりに会えていつになくご機嫌で、そんな日和くんは凄く可愛い。

本当に成人男性なのか疑うレベルだ。

この後また別々のところに帰ることを考えたら少し悲しいけど、もう少しの辛抱だ。