なくしもの�� ページ13
*
「私も久しぶりにイザナ様にお会いしたいと思っています」と手紙に書いてあったから、きっと会うことを楽しみにしてくれていると思っていた。
でも、Aは集合場所に来ず、代わりにうるさいバイクの音が鳴り響いた。
嫌な予感がして、Aの家に足を進めた。
＿＿＿＿＿
「きた！お兄ちゃん東卍きたよ！」
鉄製のバッドを片手に、大きな声でそういう女は有馬こみちで、意識がほぼないAを抱えて高い位置に座っている。
その姿はまるでワガママな女王だ。
「Aを渡せよ」
「おう、そうだったなあ！こみち！パス！」
「はっ...」
有馬こみちは嬉しそうにタイショウの言うことに応えた。
高い位置からAは落とされた。
俺は焦って向かおうとするが、有馬タイショウにそれを邪魔されてしまい、Aの体は地面に打ち付けられる。
頭が血だらけで、もう死んでしまっているのではないかと思った。
でも、駆けつけると、小さなかすれてほとんど聞こえないような声でこう言った。
「まいきー、ずっと大、すきだった。いま、までありがと」
笑顔でそう言うA。
しばらく経つと体温はだんだん冷たくなっていって、心臓の拍動も呼吸の動きも感じなくなった。
俺はそんなAを固く抱きしめた。
「A、今日に夜パーティーするんだろ？俺、告白の返事okでいいってこと？大好きなんだろ？なあ、お兄さんとは会ったのか？なあ！なあっ！」
一言も返してくれなかった。
大会でアンカーをつとめるぐらい速かった足も、強打して折れているかもしれない。
せめてもっと綺麗におばあさんになってから死なせてやりたかった。
「救急車を呼んでくれ」
「あ？救急車だあ？済んでねえんだよ、まだなにっ...」
有馬タイショウの頭を蹴り上げ、気絶させ、その上に跨って何回も殴る。
「マイキーもうやめろ！！」
「今救急車を呼んだ！もしかしたら助かるかもしれない！！」
Aを抱き上げようとする三ツ谷。俺を抱え込んで止めるケンチン。
俺はもう動くことも考えることもやめた。
そのあとそこには救急車とパトカーが到着し、有馬タイショウ、有馬こみちは逮捕された。
Aは亡くなった。
Aをなくして、俺は生きた心地がしなかった。
そのまま意味を持たない時間が延々と過ぎて、東卍は空っぽになった俺の代わりに稀咲が統率し、俺は形だけの総長だった。
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悪者(プロフ) - しきさん» 某実況者のお話でしょうか？そちらの方は1度界隈が荒れて、そもそもルール的には二次創作があまり良いものではないという批判を受けていたから消しました。 (2021年7月30日 20時) (
レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - 美味しいご飯が食べたい話 (2021年7月30日 14時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - しきさん» 春風を待つから来られたのでしょうか。私の記憶が正しければこの作品は元々なくしものだったと思います。 (2021年7月28日 20時) (レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - コメント失礼します。違う作品、この作品のひとつ前の作品から来ました。久しく見ていなかったので見てみたら違うものになっていました。なぜ消し、違う作品を作ったのですか？ (2021年7月28日 15時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - 苺ミルク飴さん» コメントありがとうございます！学業と両立での更新なので拙い作品だと思いますがそう言っていただけてとても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2021年5月25日 18時) (レス) id: 7f9fad3ad1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悪者 | 作成日時：2021年5月16日 5時
