なくしもの�� ページ12
*
「そんなオシャレしてどこ行くんだよ」
ムスッとしたマイキーが、私のベッドの上であぐらをかいている。
今日はイザナと会う日だから、マイキーと会う予定はなかったけど、大会のお祝いにパーティーを開いてくれようとしたらしい。
「男？」
「うーん、男だけど、お兄ちゃん？みたいな」
「信用ならねえ！やっぱり行くな。ここに俺といろA」
「ううん、久しぶりだし絶対会いに行くよ。パーティーは夜ね。ネックレスつけてくれない？」
マイキーはブツブツいいながら、ネックレスをつけてくれた。
ありがとう、と言おうとすれば何故か首に噛み付かれる。
「いたっ。何をそんな怒ってるの」
「そりゃ怒るだろ。俺を差し置いて他のやつに会いに行くんだからな。でも、まあ...、いってらっしゃい」
「ふふっ、いってきます」
渋々出かけることを認めてくれたマイキーの髪をサラリと撫でて、家を出た。
集合場所の公園に向かっていると、家を出てしばらくしたところで特攻服を着た女の子が「お？」と私を指さしてきた。
「初めまして！」
「初め、まして...？」
あまりに元気よく近づいてくるので、知り合いなのかと思えば違うらしく
「アタシ有馬こみち！多分この辺りで落とし物をしたんだけど一緒に探してくれないかな？」
落とし物？
「いいですよ。何をなくされたんです？」
「ケータイ」
彼女はどこか愉快そうに手で電話の形を作り、耳に教えてて見せた。
なんだか不思議だったけど、頼まれたのに放って置くのも気が引けた。
「何色ですか？」
「ぴんく」
後ろについてくる有馬さんに質問しつつ、探していると、後ろから頭に衝撃が走った。
「うっ！」
「よっしゃ！じゃあ今から
私の頭を殴ったのは有馬さん。木の棒で殴られて意識は朦朧として言葉が出ない。
彼女は嬉しそうに私を抱えたままバイクに乗りどこかに向かおうとエンジンをかける。
そこで意識が途切れた。
＿＿＿＿＿
「もしもしA？どうした？」
「Aじゃねえ、有馬タイショウだ。マイキー」
「は？」
電話越しからニヤニヤした不気味な表情が浮かぶ。
「なんでお前がAの携帯持ってんだよ...」
「今すぐに〇〇倉庫に来い、東卍メンバー全員集めてな？ムラサキAは人質だ。急がねえと死ぬかもなあ？」
卑怯なやり方だけど、今は文句は言ってられなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 310人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
悪者(プロフ) - しきさん» 某実況者のお話でしょうか？そちらの方は1度界隈が荒れて、そもそもルール的には二次創作があまり良いものではないという批判を受けていたから消しました。 (2021年7月30日 20時) (
レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - 美味しいご飯が食べたい話 (2021年7月30日 14時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - しきさん» 春風を待つから来られたのでしょうか。私の記憶が正しければこの作品は元々なくしものだったと思います。 (2021年7月28日 20時) (レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - コメント失礼します。違う作品、この作品のひとつ前の作品から来ました。久しく見ていなかったので見てみたら違うものになっていました。なぜ消し、違う作品を作ったのですか？ (2021年7月28日 15時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - 苺ミルク飴さん» コメントありがとうございます！学業と両立での更新なので拙い作品だと思いますがそう言っていただけてとても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2021年5月25日 18時) (レス) id: 7f9fad3ad1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悪者 | 作成日時：2021年5月16日 5時
