検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:16,197 hit

(3) ページ3

*
Aside


イルミ=ゾルディックは今年で25歳になるゾルディック家長男。

家業の暗殺をしていて、(私はよく知らないけど)腕がいいらしい。

でも、イルミは私に色々なものを買ったり、食べさせたり、無償に私を甘やかしてくれる。

まるでもう他界した親達の代わりみたいで、

一回「イルミってお父さんみたい」って言ったら、何故か酷くショックを受けたみたいで

部屋の隅っこで体を縮み込ませて俯いていたのを覚えてる。

普段無表情だからハッキリとした心情は読めないけど、私の前ではぐっすり眠ってたり、

殺し屋としての危機感や緊張感とかいうものがないらしくて、少し嬉しかったりする。


それにしてもそんなイルミからの視線が痛い。

イルミに背を向けていてもわかる程度には視線を感じる。

別に気になるんなら話しかければいいのに、見つめられるだけじゃあこっちも困るよ。

私は思わずため息をつきたくなって頭を手で押さえた。

すると、ちょうど男の子に話しかけられた。


「そのジュース、あんた飲むの?」


銀髪の少年。歳はまだ十代前半だろう。私はそんな少年の問いに答える。


「や、飲まないけど、もしかしてこのジュースいる?」


すると、少年は少し笑った。


「それ、毒入りジュースだよ。何か考えがあって飲まなかったんじゃなくて、

ただ飲みたくなくて飲んでなかったんだな。運いいなアンタ。」

「はぁ‥?あのおじさん毒入りジュースなんて配ってたの。

他の人にも配ってるみたいだったし、34回落ちたからって

新人潰すのも大概にすればいいのに。」


私がウゲっとジュースを捨てると、少年はまた少し笑った。


「アンタはハンター志望なの?」

「どちらかといえば薬剤師かな。ハンターはその二の次とかいうそれで…」

「へぇ、薬剤師ね。アンタ名前は?あと歳。」

「私はA=グレース。18歳。君は?」

「俺はキルア。12歳。」


キルアか。なんか聞いたことある名前だなぁ。


「ファミリーネームは?」

「ゾルディックだけど」


ゾルディック。あ、わかったわかった。イルミの弟だ。

「俺の弟のキルアはもう既に殺し屋としての素質があって」って、

前にイルミが話してた気がする。私はイルミとミルキとキキョウさんとしか

会ったことないし、ましてや今面識があるのはイルミだけだし、

ゾルディック家のことはあんまり知らない。


キルアは髪の色も目の色も、イルミやミルキやキキョウさんとは違うし、

お父さん似なのかな?

(4)→←(2)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
117人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

豚バラ - 読んでみたらメッチャ面白い!読んでてワクワクします! (2019年12月13日 21時) (レス) id: 61753fbb81 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:卣秦 | 作成日時:2019年11月20日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。