おまけ�� ページ40
.
『____あれ中原さん、帰ってるんですか？』
がちゃり。
世も忙しない年末の夕方。
確かに中原の表札が付いた部屋のドアハンドルを捻れば、鍵も刺さずに簡単に空いてしまった彼の部屋。
職業柄、年末年始にも関わらず仕事詰め。
それに加えて家を出るのは明け方で、帰りは日を跨ぐなんて当たり前
そんな中原さんの代わりに夜ご飯の買い物をしてきた所だったのだが
もしや……帰ってる？
そんな、真逆、と思いつつもビニール袋を揺らし、部屋の中を回り回った。
と言ってもリビングには居ないし、…あれ、寝室にも居ない。
『中原さん？』
やっぱり私の気の所為だったり。
なんだ、と最後に、軽薄な心構えで鍵のかかっていない脱衣所に顔を覗かせた
のだが。
『中原さ……
_______へ』
蒸気が視界を舞う。
腰だけに巻かれたバスタオルから上へと視線を仰げば
ポタリポタリ____と、水滴の落ちる髪を掻き上げた鋭く深い青色はそこに居て
おまけにバチり、と目が合った。
『____ご、ごめんなさい！』
何が起きたのか判らない
バタン！とその扉を閉めた後、爆発的に動き出した心臓をぎゅっと抑えて、荒くなり始めた呼吸を止めた。
急に訪れた沸点に顔は真っ赤。
半開きだったバスルームの手前、蒸気する湯気の中の艶やかな肩と、所々の角張った骨が目について
それから、見るだけで判る筋肉質な肌が、瞬時に脳天を過ぎた。
『な、何…………』
向かいの壁に顔を覆いながらへなへなとへたり込むと、転がった缶を蹴っ飛ばしてしまった
ああ、何だったのだろうなんて、転がった缶を拾いながら思い出す。
そしてハッとした。
こちらを見据える青は判りやすく、不機嫌だった事。
______そう気付いて危機感で立ち上がったが、無意味で。
「A」
立ち上がったと同時に唾を飲み込めば、恥ずかしさなんて一気に冷える
『中原さ』
「キスさせろ」
がしりと肩を掴まれたらもう、その憂いを帯びた表情と声に気圧されて壁に押し付けられる。
どうした、なんて愚問で、疲れの溜まった中原さんは聞く耳を持たないし
『だ、駄目ですって』
「１回だけだから」
『１回って______ンっ』
そう云って１回で済んだ事、ないじゃないですか
そんな言葉は酸素諸共食べられ。
無我夢中に何度も押し付けられて、どんどん力の抜ける私は壁をズルズルと、そのまま床に崩れそうになる。
『も、無理、で』
「我慢しろよ」
缶がまた転がった。
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レインボー文豪娘 - このぶっ飛んだ始まりと、「また家を吹っ飛ばしに行く」というセリフが素晴らしすぎました。最高でした。 (4月14日 22時) (
レス) @page40 id: d65177cced (このIDを非表示/違反報告)
しおぽんら(プロフ) - テトさんと同じなのですが、プリ小説という小説サイトで活動していますか？設定もセリフも同じなので気になってコメントさせてもらいました。リンクはこちらですhttps://novel.prcm.jp/novel/U7KPVPevcPuDxlQlBkXn (9月2日 17時) (レス) @page1 id: 535c2b64b5 (このIDを非表示/違反報告)
テト(プロフ) - 初コメがこんなのですみません。あの…プリ小説という小説で活動していますか？なにやらプリ小説内で先程こちらと似たような作品を見つけまして…もしかしたらこの作品がパクられているかもしれないのでコメントさせてもらいました (8月30日 15時) (レス) @page1 id: e3b6735391 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫もふお - 神作品ありがとうございますっ！！！ (8月18日 12時) (レス) @page18 id: 9c4f5ea239 (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 最高すぎて鼻血出るかと思いました (8月1日 13時) (レス) @page40 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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