終わり ページ38
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何時もの夜、何時もの帰り
何時も通りだった筈のあの日、
夢のマイホームは目の前で吹き飛んで
そうして中原さんに出会った私
家だけじゃない
家具も思い出も金銭も
全て疲れと吹っ飛んで
『__________さん、』
そんな彼を呼ぶと
何時かの様に、その黒い肩がドキりと跳ねた
振り返る顔は少し驚いていて胸に手を当てている
「お、……おう、何だ？」
『そろそろ慣れてください』
相変わらずのお洒落さん。そろそろ慣れろ、私がそう指摘したのは“その反応”について。
私はこの生活にもう慣れたのだから確りしてよ、なんて
「あ？だってよ。
ああ糞、あー……、駄目だ、頼むから慣れるまであんま俺の事呼ぶな」
『……へー、そうですか、へえ。じゃあ中原さ』
「やややちょっと待て！それは止めろ」
なーんで頬が赤いんだか。
ちょっと待ってくれと顔を抑えた後、一転して焦り気味で私を止めるのだ。
それから少し黙り。
俯いて、帽子を深く被った後、
「A」
「やっぱ呼んで」と私の名を呟いた。
なんて恥ずかしがり屋なんだ。
いいや、之は普通に私も恥ずかしかったけど_____必然的に、そうなる訳で。
「あと敬語禁止」
『ええ、それは癖って云うか』
「あ、はい逃げんな。手ェ離すのも禁止ー」
『そ、れは、だっ……束縛禁止です』
「好き」
『っ、〜朝から！朝から近い！！』
目と鼻の先には、深く輝くあの湖の様な深蒼の瞳。
ゆっくりと見詰めた先で微笑む口が、ゆっくりと耳元で言葉を奏でていく。
「離れたら許さねェからな、A」
『…判ってますし。
だって貴方が離してくれないでしょう？
──────中也さん、』
─fin─
(だって家を吹き飛ばされちゃ叶いませんし)
(いや、もう、……それはもうねェよ……はは)
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レインボー文豪娘 - このぶっ飛んだ始まりと、「また家を吹っ飛ばしに行く」というセリフが素晴らしすぎました。最高でした。 (4月14日 22時) (
レス) @page40 id: d65177cced (このIDを非表示/違反報告)
しおぽんら(プロフ) - テトさんと同じなのですが、プリ小説という小説サイトで活動していますか？設定もセリフも同じなので気になってコメントさせてもらいました。リンクはこちらですhttps://novel.prcm.jp/novel/U7KPVPevcPuDxlQlBkXn (9月2日 17時) (レス) @page1 id: 535c2b64b5 (このIDを非表示/違反報告)
テト(プロフ) - 初コメがこんなのですみません。あの…プリ小説という小説で活動していますか？なにやらプリ小説内で先程こちらと似たような作品を見つけまして…もしかしたらこの作品がパクられているかもしれないのでコメントさせてもらいました (8月30日 15時) (レス) @page1 id: e3b6735391 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫もふお - 神作品ありがとうございますっ！！！ (8月18日 12時) (レス) @page18 id: 9c4f5ea239 (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 最高すぎて鼻血出るかと思いました (8月1日 13時) (レス) @page40 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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