98話 ページ2
そして数ヶ月経って、私はまた一つ曲を投稿した。今回は自分で作った曲だ。といっても私は歌詞を考えて、細かいテンポや楽器は夏希にしてもらった。
どうやら一つの機械と押す場所や設定で弾ける楽器が変えられるものらしい。弾ける楽器は100以上だとか。
『やってみたい』
「速攻壊しそうで怖いんだが」
流石だ。そう言われれば私は触ることは出来ない。機械オンチの定めである。
「で…これでどうよ」
『思い描いた通りなんだけど…え、怖』
「なんでだよ。あとは歌わせるキャラだけど誰が良い?メジャーなのはミクとかGUMI…二人で歌わせるなら鏡音リン・レンだな」
『んー…誰だっけ、天ノ弱歌ってた子は?』
「GUMIか。難易度高いと思うけど?」
『歌ってほしいの、この子に』
「……りょーかい、お迎えするか」
ソフトを買って、やり方もなんとか覚えて。そして曲のテンポに合わせて何度も歌ってもらって。
「ん、良いじゃん」
『やった…!』
そして頑張って作った1曲。あとは曲名だけど、既に決めていた。
「まさかあいつに向けた曲だとはな」
曲名を言えば、あぁ、そういうことか…と言わんばかりに頷く夏希。
もう関わることは無いと思う。でも、また突撃されれば私は絶対何も言えない。その自信がある。というか自信しかない。
もちろんバレるかもしれないと何度も考えた。でも既に作り終えた曲には思い入れが強かった。
「じゃあ、投稿者の名前は?歌う側と作る側で変える人もいるけど」
『いや、今のままで良いよ。自分のアカウントってやつで投稿するから』
「ん。なら自分が投稿したいときにしな」
『今…お願いしていい?』
「はぁ…言うと思ったよ」
そして、私の作った曲がピコンと投稿された。
ーーー
白き人魚と黒い泡【オリジナル】
【あまり強い言葉を使うなよ、弱く見えるぞ】
こんにちは、クリアです。
音沙汰も無く勝手に消えてたのはこの曲の為でした。
luceと協力しながら作った曲です。至らぬ点もあると思いますがどうぞ
ーーー
そう、トト子ちゃんへの決別の曲。届くかなんて分からない。届くなら良いし、届かなくても良い。
「あ、あとは宣伝しないとな」
『あー…そっか。ねぇ、リンクってどうやって引っ張ってくればいいの?』
「前に教えなかったか…?」
『忘れました!教えてください夏希様!』
「ハーゲンダッツな」
なんでそんなにハーゲンダッツに拘るんだ!スーパーカップでも良いじゃんか!
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yamaneko(プロフ) - この作品大好きです!更新待ってます! (2022年5月29日 17時) (レス) @page23 id: 07c8e63397 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - 個人頑張ってください!一気に読んでもう…泣けてくるわ (2020年6月26日 0時) (レス) id: 754c695e6f (このIDを非表示/違反報告)
るるるs - 98話 天ノ弱を歌っているのはGUMIですよ。(少しばかりの訂正文失礼しました) (2020年6月1日 0時) (レス) id: 237a7189ae (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - あと、この小説に出てくる歌い手さん全員大好きです!! (2020年5月11日 23時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - 1日で一曲目二曲目三曲目読んじゃいました!!!好きです!こういう深いの大好きなんです。更新頑張ってください!! (2020年5月11日 23時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
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