６０話 ページ13
あの後、お互い謝りながら送ってもらった。その後に笑いあって天宮さんは帰って行った。
『ただいま〜』
もちろん返事は無い。私はフッと息を吐いて、荷物の整理に取りかかる。
お菓子は棚に、飲み物は冷蔵庫に。冷凍食品や野菜など、冷やした方が良いものは天宮さんが冷やしてくれていた。神対応とはこういうことか。
『よっし、終わった。夏希には……明日で良いか』
疲れていたこともあって、私はすぐに眠りについた。
翌日、私は予定通り夏希に電話する。夏希は高校時代に会ったパソコンいじりが得意な男子である。
いろいろと誤解されやすいけど、根は優しい。ちなみにイケメンの部類に入ると思う。
そして彼は私の過去を知ってる人。私と夏希はお互い秘密を言い合える仲で、私が最も信頼してる人。
プルルルル……とコールが鳴ったあと、
？「……はい」
『久しぶりだね。【好きの反対は】』
？「【無関心】……Aか」
『うん。夏希、覚えてたんだね』
夏「当たり前だろうがバカ」
私が良く携帯を壊されることを知ってる夏希は、私に電話番号を覚えるまで頭に叩き込んだ上に二人にしか分からない合言葉を作った。
夏「で？何の用だよ」
『質問なんだけど、声の加工って出来る？』
夏「出来ねぇことは無ぇけどよ、何すんだよ」
『実は……』
ざっくりとだけど、歌い手をしていることを伝えた。
夏「ふーん。ま、お前がやりたいことなら止めねぇよ」
『うん。ありがとう』
夏「それでよ、これは俺のワガママだが……」
『私が出来ることなら……』
夏「お前の家に俺も住んじゃ駄目か？いちいち動画の送りあいとか面倒」
幸運なことに部屋はいくつも余っている。夏希なら別に大丈夫だろう。変な気は起こさないし。
『それくらいなら大丈夫。いつ来る？』
夏「あー……来週までに準備するわ」
『オッケ。じゃあ待っとくよ』
夏「おう。よろしくなクリアさん」ﾌﾟﾂｯ
『！？……電話切れたし』
覚えてろよ夏希。
さて、とりあえずＭＩＸの問題は消えた。あとはコラボをしないで、アンチを無視して。
正直言うと、私の周りには歌い手の方々が多すぎる。運命のイタズラか悪魔の罠かと聞かれたら、多分後者だろう。運命とか信じないし。
『あ、スマホ修理行かなきゃ』
路地裏での一件で画面にはヒビがいくつも入った。修理、もしくは買わないと指を切りそう。
私はカバンを手にして、外に出た。もちろんカーディガンを羽織って。
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如月裕翔(プロフ) - このお話おもしろ！！友達なりたいです！でも申請の仕方がわからないので申請してくれると助かります！あと、ためおけですかね？こっちはためおけです！ (2020年1月13日 1時) (
レス) id: 364751019e (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - このお話とっても読み応えがあってすごく好きです。良ければお友達になってくれませんか？頼んでおいて申し訳ないのですが、申請の仕方が分からないので申請して頂けると嬉しいです。 (2019年9月28日 14時) (レス) id: dc5a620aef (このIDを非表示/違反報告)
らむね(*^▽^) - サツマイモ組で腹かかえて笑ったwwww (2019年9月25日 0時) (レス) id: 2553d8a9dd (このIDを非表示/違反報告)
松野霊夢 - 友達になって下さい、でも友達申請ってどうするんですか？ (2019年9月8日 21時) (レス) id: 30f8667df4 (このIDを非表示/違反報告)
花松 - 友達になってください (2019年8月19日 12時) (レス) id: db133532e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三鈴 | 作成日時：2018年2月5日 19時
