検索窓
今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:743,093 hit

1話 ページ2

チュンチュン......と鳥の声で目が覚める、なんてことは無く普通に目覚ましを止める。



『今日も、始まるのかな』



その時、腕に巻いていた包帯がほどけた。そこからはすでに止まった血と青いアザが見えていた。

兄たちはいわゆるニート。朝は起きるの遅いし夜は眠るのも早い。だから、私が安心出来るのは朝か夜だけだ。



貴『お母さん、おはよう』

母「Aおはよう。ケガは大丈夫?」



お母さんとお父さんはこのことを知っている。でも、私が知らないふりをするようにお願いした。私がチクったと言って攻撃に入るからだ。



母「Aが言うならそうするわ。でも、ケガの処置ぐらいはさせてちょうだい」



という条件でお願いを聞いてもらった。もちろん兄たちはこんなこと知らない。

そろそろ皆が起きてくるから、とお母さんにお礼を言って2階の自分の部屋に戻ろうとした。

階段を上がるのでもちろん上を向く。私の視界に映ったのは青いパジャマ。ゆっくりと顔の方に目を移す。アホ毛は無い。ってことは



チ「うわ、朝から気分悪いんだけど」

貴『ごめんなさい』



3番目の兄さん、松野チョロ松。主に言葉での攻撃で、多分精神的ダメージは主にチョロ松兄さんからだろう。

関わりたく無かった。だから駆け足で階段を上がる。その時に肩が当たってしまった。そのことに私は気づかなかった。



チ「人と肩ぶつかっても謝らないの?」

貴『えっ?!』


気付いた時にはもう遅い。私の体は浮いていた。兄さんの腕がこっちを向いてるから、落とされたのか。

後ろ回りのように下まで転がり落ちて、そこで動きを止めた。



母「今の、何の音!?」

チ「あぁ、あのね」

貴『私が足滑らして落ちたの。足元見てなかったから』

母「ケガはない?手当てするわ」

貴『お母さんは心配性だなぁ。大丈夫だよ!私、部屋にいるね』



こんな感じで毎回誤魔化す。バレてる時点で誤魔化す、なんて言えないけど。

チョロ松兄さんは何故か驚いた顔をしたけど、私は見てないことにして、自分の部屋に向かった。

ドアを閉めて、布団に潜った。今日は仕事休もうかな。まだ有給あったはずだし。部長に電話して、休みをもらえた。やっぱり有給あった。



貴『痛いなぁ……』



さっきの階段で体が痛いのか、心が痛いのか自分でも分からなくなった。でも痛みは感じるし、消えないと思う。

お昼になって欲しくないな、と願いながら眠りについた。

2話→←序章



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (529 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
960人がお気に入り
設定タグ:おそ松さん , 歌い手 ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆき(プロフ) - 続きがとても気になるので,友達申請させていただきました!だ (2019年5月7日 19時) (レス) id: 741d7c394d (このIDを非表示/違反報告)
ムギ(プロフ) - 続きが気になるので、友達申請させて頂きました! (2019年5月1日 4時) (レス) id: 40229cd54e (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - この小説面白〜いです!友達申請させてもらってもいいですか(^^) (2019年4月8日 12時) (レス) id: 7e2f4c64ce (このIDを非表示/違反報告)
七香(プロフ) - 続きが気になるので友達申請させていただきます! (2019年4月1日 13時) (レス) id: 35bfb76efc (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - すごく続きが気になります!なので友達申請させて頂きました! (2019年3月19日 23時) (レス) id: b0e1119457 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:三鈴 | 作成日時:2017年8月25日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。