4 ページ5
·
スマホを確認すると21時45分。
竜胆から来ていたLINEを開けると
『Aって仕事何してんの??』
その問いかけにうーんと考えて閃いたAは返事を送りながらお店に向かった。
『明日の朝6時くらいまでここにいるから
時間あったら来てー!!サービスするよ。』
『マジか。んじゃ行くわ。』
『待ってるねー。』
「俄然楽しみだ。波音ちゃんにも紹介しよ。」
スマホをしまったAは波音の働くキャバクラに到着し、店の入口に掛けられた
『本日A出勤します!!』の手書きのボードに笑ってそのまま正面から店に入った。
「おはようございまーす。」
「Aさん、おはようございます!!
今夜もバンバン指名入ってますよ。」
「はーい。」
黒服に出迎えられ笑ったAは店内のテーブルを周りながら、顔馴染みのお客さんに手を振ってバックルームに入った。
途中会ったキャバ嬢たちにも声を掛けられ笑顔で応えていると波音がやって来た。
「ホントに助かるよー。仕事大丈夫だった??」
「今日の人はご飯食べるだけだったからねー。」
「そっか。髪だけいじらせてね。服はこれー!!」
「チャイナだ。最高!!さすが波音ちゃん。」
Aは黒のロングチャイナにサクッと着替えた。
色白のAによく映えた黒。
ノースリーブで太ももの際どいとこまでスリットの入るそのドレスはスタイルの良さを惜しげもなく見せつけていた。
波音はAの背中に回るとハーフアップの緩めなお団子にしてくれた。
満足そうに笑って赤い口紅を塗ると、手を引いた。
「最初うちら一緒に指名なの。行こ!!」
「うん。そういえば昨日バーで知り合った
友だちが今日来てくれるみたいで。
何時になるかわかんないけど
波音ちゃんに紹介したいんだよねー。」
「男ー??」
「そうだよー。」
「Aがあたしに男紹介するとか珍しいねー。」
「仲良くしたいなーと思って。理解あるし。」
「Aのお眼鏡に叶ったわけだ。
楽しみにしてる。ともかく今日もよろしくね!!」
「はーい。」
手を引かれてテーブルに付いたAに常連は高い酒をボトルで入れてくれた。
何卓も掛け持ちして、店内をかなり沸かせたAは帰るお客さんを黒服と見送っていた。
店の前でタクシーに乗る背中をお辞儀して見送ると、声が掛けられた。
「…おー、マジでいたわ。」
·
111人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
YUMi(プロフ) - ゆんこさん» ゆんこさん、新作見てもらえて嬉しいです!!期待に添えるように頑張ります(◔‿◔)性格悪めは書いてて楽しいです笑 (2022年11月13日 16時) (レス) @page4 id: 85b1561d95 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんこ - 新作待ってました!性格悪い夢主ちゃんいいですね!!これから楽しみにしてます!無理をなさらず頑張ってください!! (2022年11月12日 22時) (レス) @page2 id: 8a5959758c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:YUMi | 作成日時:2022年11月12日 18時