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「蘭くん来てくれてもあんまり構えないよ??
 こう見えても結構人気でお客さん
 いっぱい来てくれるんだから。」



「益々興味津々なんだけど。
 絶対竜胆連れて行くからなー。」



「はいはい。」




流すように返事をしたAのおデコを小突いた蘭はケラケラと笑った。




「俺にそんな強気な態度とるの
 Aチャンくらいだかんな??


 普通の女は俺が顔出すなんて言ったら
 逆にサービスしてくれんだぞー。」



「お生憎さまです。わたしまともじゃないので。」




Aはにっこりと笑ってそう言い切った。




「それに蘭くんは同属性の意味わかってないね。
 蘭くんが選り取り見取り出来るように
 わたしも男の人選べるんだよ??」




そう言うAの顔はどこか小馬鹿にしたような色を含んでいて、蘭は無性に親近感を覚えた。




「まぁ蘭くんの場合は天性っていうか
 元々あったものが大きいんだろうけど
 わたしはそうなれるように今まで
 ちゃんと自分を磨いたんだもん。」



「確かになぁ。手元に置いておきたくなる女だわ。
 …んで、Aチャンは竜胆どうするつもり??」



「…初めてなの。竜胆くんみたいに
 仲良くしたいって思った男の人。


 だから男女関係なんかのせいで
 終わりのある間柄になりたくない。」



「それって終わらないって選択肢はないワケ??」



「ないかな。少なくともわたしが
 知る中では今まで存在しなかった。」




Aは真っ直ぐ前を見つめてそう言った。




「…ふーん。俺は縛られんのも縋られるのも
 好きじゃねぇし、息が詰まる。
 付き合うとか結婚なんて以ての外。


 女は勝手に寄って来るし
 俺は自分の欲が満たせればそれでいい。
 だから俺にとってAチャンは
 ある意味ハジメテ。


 自分で連絡先聞いたのも、竜胆ばっかり
 見ててイラついたのも、こうして昼から
 車に乗せてわざわざデートしてんのも。」




蘭もハンドルを握って前を見たままそう言った。




「クズ属性って言うからにはAチャンも
 俺と同じで、気が向けば他のヤツとも寝る。


 昨日竜胆とAチャンがヤッてるの
 見たときに、相手が竜胆でも殺したくなった。


 気に入らねぇって思うことはあっても、今まで
 他の女相手にそんなこと考えたとねぇし。」



「…だからわたし、1番最初に
 蘭くんとはヤらないって言った。」



「じゃあ待っててやるよ。
 俺がいいって言うまで手ぇ出さない。」




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YUMi(プロフ) - ゆんこさん» ゆんこさん、新作見てもらえて嬉しいです!!期待に添えるように頑張ります(⁠◔⁠‿⁠◔⁠)性格悪めは書いてて楽しいです笑 (2022年11月13日 16時) (レス) @page4 id: 85b1561d95 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんこ - 新作待ってました!性格悪い夢主ちゃんいいですね!!これから楽しみにしてます!無理をなさらず頑張ってください!! (2022年11月12日 22時) (レス) @page2 id: 8a5959758c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YUMi | 作成日時:2022年11月12日 18時

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