鬼札【鬼滅の刃】 参

壱百弐拾陸 ページ37

貴「・・・妾は永い間鬼殺隊の柱として


＿＿＿お館殿の見守り役


柱の見守り役をしてきた。


入隊時から散り時まで・・・。


じゃが、いつも気づけばその命は自分の手からこぼれ落ちていく錯覚を感じる。


いつも彼らを・・・そなたらを見届けることしか妾は出来ぬ。


妾はこれでよかったと思うか？」


産屋敷「私はAさんではないから正しい答えではないかもしれないけれど、


それでいいと思うよ。


私は鬼殺隊の父として役目を全うしたけど、


やはりAさんのような“母”がいなければ今のようにまとまっていないかもね。」


貴「妾が“母”じゃと・・・？」


産屋敷「そう・・・。


私を当主として教育してくれたのはAさん。


鬼殺隊を裏方で支えてくれたのもAさん。


柱たちの育成も貴女がしてくれた。


・・・Aさんは、鬼殺隊ではなくてはならない存在なんだよ？


だから、自分を責めないでくれ。


人の命は君たち鬼からしたら一瞬かもしれないけれど、


儚いからこそいいんじゃないかな？」


貴「・・・そうじゃったな。


いつの間にか妾を越えてしまったな、輝哉。」


産屋敷「！？Aさん？」


妾はお館殿・・・輝哉の頭を撫でた。

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