鬼札【鬼滅の刃】 参

壱百弐拾伍 ページ36

産屋敷「嗚呼、Aさんかい。


この通り、私はもう無様な姿だ。


最期に話をしたい。無惨が来る前にAと。」


貴「・・・。」


産屋敷「Aさんは無惨の弱点を知っているかい？」


貴「・・・知っていたならば妾はお主等の代わりに斬っていただろうな。


予測しかできぬが・・・奴は日輪刀は効かないだろう。」


産屋敷「！？」


貴「癪に障るが、奴は妾よりも永く生きている。


故に日光は克服せずとも日輪刀は克服したじゃろう。


藤の毒は・・・成功する可能性は低いと踏んでおる。」


産屋敷「・・・。」


貴「お館殿、お主もそこまでは予測したのではないのか？」


産屋敷「・・・そうだね、私もそう感じている。


彼はもうすぐ・・・私の元に来るだろう・・・。


一人の剣士として動けないから私を囮にして頸を斬ってくれないだろうか？」


貴「・・・！？


そうなのか、お主の意志ならば妾は止めぬ。


だが、他の柱は容認するのか？」


産屋敷「後で、行冥ともう二人にもお願いする気なんだ。」


貴「もう二人？誰なのだ？」


産屋敷「“珠世”と“愈史郎”だよ。」


貴「・・・そうなのか。行動は相変わらず速いようで。」


産屋敷「Aさんほどではないよ。」

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