鬼札【鬼滅の刃】 弐

漆拾壱 ページ28

翌日＿＿＿


Aの記憶は戻り、元の体格に戻った。


柱たちは少し残念に思っていたが、心にとどめた。


貴「お館殿、迷惑をかけてしまってすまぬの。」


産屋敷「大丈夫だよ。Aさんが元に戻ってよかった。」


貴「元に・・・？どういうことじゃ？」


産屋敷「え？」


煉獄「よもや昨日のことを憶えていないのか！？」


貴「はて・・・？」


如何やら幼児化している間の記憶は残っていないようだった。


−−−−−−−−−−−−−−


貴「うむ、もしかしたら“力”の使いすぎかもしれんな。」


胡蝶「どういうことですか？普通の鬼ならば、使いすぎで体格が変わることはないと思いますが。」


貴「妾は奴・・・鬼舞辻無惨の呪いを解いた身。


その影響なのか他の鬼にはない弱点が生まれてしまったのじゃろう。


“力”には限度があるという点が・・・。」


甘露寺「なら、今回のようになったのは鬼の力を使いすぎだからなんですか？」


貴「恐らくじゃろう・・・。


今まではこんなことにはならなかったが・・・。」


“今まで”なのか？


歳のせいで曖昧になったからなのか？


何かが引っかかっている。


何度も上弦の鬼と対峙したのに今回が初めてなのか？


疑問が湧いてくるが、今は考えないでおこう。

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