like a Flower (ページ10)

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夏休みに入ってからもう２週間が経って、そろそろ折り返し。

部屋の窓から見てるだけでも外は暑そうで

家を出る気になんてならない。

クーラーの効いた部屋でゴロゴロしながらインスタのストーリーをぼーっと眺めてたら、

通知音と共に画面上部に表示された《慎太郎》の文字。

〈Aちゃん、夏休み楽しい？〉

って、久しぶりの連絡。

LINEを交換した時によろしくね、の流れで何回か会話のラリーは続いたけど、それも２日くらいで終わってたのに

楽しい！って訳でもないけど、そんなの言う必要ないと思ったから

楽しいですよ、とだけ返してアプリを閉じたら、

すぐにまた通知が来る。

〈もっと楽しくなる方法知ってんだけど知りたくない？〉

《んー、ちょっと知りたいかもです》

〈じゃ、俺らの家の間の公園集合ね〉

〈３０分後！〉

３０分後、ってとこにちょっとの優しさを感じた。

準備する時間くれてるんだろうな、って思って。

わかりました、と送ってから

これが人気の理由か〜、なんて考えながら

ささっとメイクして、着替えて、日焼け止め塗って…

ってしてたらあっという間に３０分経ってた

急いで家から出て公園に向かうと、影のベンチに座ってる慎太郎先輩。

慎「やっほーAちゃん、久々だね」

『お久しぶりです』

慎「全然焼けてないじゃん、外出てないでしょ？笑」

『…バレました？笑』

そう言う慎太郎先輩はちょっとだけ焼けた感じ

うん、陽キャだもんね…夏好きそう、海とかも好きそう

慎「でね、俺が教えたいもっと楽しくなる方法なんだけどさ…あ、待って見えちゃった？笑｣

慎太郎先輩が話してる途中、ふと慎太郎先輩の家の方を見るとこっちの様子を伺ってるような何人かの人影。

『…見えちゃダメな感じの…何かでしたか？』

慎「なにそれ、Aちゃん面白いね｣

ケラケラ笑ってる慎太郎先輩だけど、見えた誰かについて気になってしまう

…だってあれ、絶対、

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