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44.俺のため〜過去編〜 ページ44

「ロボロくんをいじめないでよ!」


「はぁ!?」


「よわっちい女のくせに!」


「そんな奴の相手するのかよ!」


「おれたちにさしずするなよ!」


『ッ…A!もういいか』


「…は?」


『!』


「ッ…な、なんだよ!」


「そんな口きいていいのか!?」


「今、何て言ったの?」


「よ、よわっちい女って言ったんだよ!」


「そっちじゃない!!!」


『…?』


びっくりした


普段怒らないAが怒る姿、はじめて見たから


「“そんな奴”って何よ!」


『!!』


俺のこと…?


「あ、あいつは弱いだろ!」


「ロボロくんは弱くない!!」


『っ、』


やめて、やめてや。


「アンタ達がわからないところで、


ロボロくんは頑張ってるのよ!」


「う、うるせぇ!」


「っ!」


「だ、黙れよ!」


「黙らないわッ…!!」


ポロポロ


…なん、で…








Aが泣くんや…?


「ッ…ロボロくんはッ…、


弱くなんかない!!」


「…、もう行こうぜ」


「ッ…お、おう…」


『…、A!!』


「ッ…ロボロくん!」

ぎゅっ

優しくAは俺を抱きしめた。


「…ロボロくんは弱くなんかないよッ……」


『ッ…A…』


なんで君は…人の幸せしか願わないのだろうか。


優しすぎるよ…


ごめん、ごめんね、


俺が…俺がもっと…強ければ、


『ごめん、ごめんなぁ…


俺が強ければッ…、』


「ッ…なんでロボロくんが泣くの、」


と言って、Aは指で俺の涙を拭いた


「ロボロくん…私の目見てくれる?」


『目…?っ!』


Aの目は、


紫と“赤”だった。


でも、それより、


綺麗な顔で、鼓動がはやくなった。


「今…何色になってる?」


『え、いろ?

赤と紫やで…』


「…そう、なんだ

なんで聞いたかわかる…?」


『?…』


「…私…感情が変わったら目の色も変わっちゃうんだ」


『え?』


「そういう体質なんだ


喜怒哀楽で表すとね


喜は緑

怒は赤

哀は青

楽は緑」


…じゃあ今は…


「…怒ってるの。ロボロくん。


前からずっとずっと。


なんにも出来ない自分が。


ッ…弱い私がッ…大嫌いなのッ…」


『ッ…違う。Aは弱くない。


俺をッ…守ってくれたやんッ…』


「ッ…ロボロくん…」







“怖い…。大切なものを失いそうで怖いの。”






最初聞いたとき、


何を言っているのかあまりわからなかった。


俺は、Aを抱きしめることしか出来なかった。

45.伝えてみせる〜過去編〜→←43.俺の過去 ロボロside



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腐ってますけど何か - イルマ君とかリード君とか見方にしてほしいです。 (1月8日 22時) (レス) @page21 id: 4c8c48f850 (このIDを非表示/違反報告)
レベ - せめてアガレスくんとか、ジャズくん味方になってくれないかな!あ。最終兵器おもいついた。アメリちゃんじゃぁぁ! (2022年11月21日 16時) (レス) @page25 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - リード君見方になって欲しい、、、 (2022年10月24日 22時) (レス) @page5 id: 785e1889ff (このIDを非表示/違反報告)
^ナキア^ - ジャズ君が見方になったら良いなと思います! (2022年7月11日 18時) (レス) @page21 id: 9b4827c27c (このIDを非表示/違反報告)
あくら、 - 九州の方弁が混ざってるっぽいですが気のせいですか…?作品とっても面白いです!←初コメこんなんでごめんなさい (2022年5月24日 22時) (レス) @page7 id: f62a5d0896 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零々 x他1人 | 作成日時:2021年8月24日 20時

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