精密検査 ページ20
ｳｼﾞ｢それじゃ、始めるよ。リラックスして｣
今、私はMRIに入っている。
頭上のスピーカーから流れてくるウジ先生の
声。
私は落ち着け、落ち着け、リラックス。と自分に言い聞かせた。
ｳｼﾞ｢じゃあやるよー｣
ガコッ
ガーーー
｢？！｣
機械が動き出し、私は寝そべったままMRIの中に入っていった。
ｳｼﾞ｢よし、写真撮るから動かないでよ。｣
カシャ
ジーーーッ
カシャ
｢……｣
ｳｼﾞ｢お疲れ。起きていいよ。｣
そっと起き上がって息を吐く。
｢はふぅ……｣
ｽﾝｸﾞｱﾝ｢頑張ったね｣
ﾃﾞｨﾉ｢行くよー。せーのっ｣
車椅子に乗せられ、MRIの部屋をウジ先生や看護師さんやホシオッパにお礼を言って出た。
ﾃﾞｨﾉ｢どうだった？｣
｢緊張した｣
ｽﾝｸﾞｱﾝ｢はは、そっか。｣
｢……あ、スンチョル先生｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢お、A。｣
｢久しぶり。先生元気？｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢元気だよ。何してきたの？｣
｢MRI撮ってきた｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢……なんで？｣
さっきまできゅるんとした目と口でこちらを見ていたのに……
…MRIという言葉で一瞬にして真顔になった。
ギャップよ。
｢肺に穴みたいなのがあるんだって｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢穴？｣
ﾃﾞｨﾉ｢あ、はい。僕も昨日エコーに居合わせていて、確認しましたが確かに穴じゃないかと｣
｢……怖い、スンチョル先生｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢大丈夫。何かあったら先生が治してあげるから。｣
｢えへへ、それウジ先生も言ってた。｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢お、や、ウジ真似したの？｣
｢んーん、先生が真似したんでしょう｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢あ、そか
何も無いといいな。
そうそう、ディノ。ちょっと来て｣
ﾃﾞｨﾉ｢はい。
じゃあね、A。｣
｢ん、ばいばい｣
ｽﾝｸﾞｱﾝ｢じゃあ行こっか。｣
｢ねぇスングァン？｣
ｽﾝｸﾞｱﾝ｢ん？なぁに？｣
｢結核じゃないよね｣
スングァンが息を飲んだのがわかった。
スングァンは何故かエレベーターとは違う方向に行き、病院の休憩室に向かった。
｢??スングァン??｣
そうして自動販売機でみかんジュースを二つ買い、私のひとつ渡してから奥の席に座った。
｢ありがとう、美味しいよねこれ。｣
ｽﾝｸﾞｱﾝ｢これね、僕の地元で取れたみかん使ってるんだって｣
｢へぇ、そうなんだ。｣
ｽﾝｸﾞｱﾝ｢内科病棟の休憩室にもあるよ｣
｢じゃあ今度買うね。｣
ｽﾝｸﾞｱﾝ｢それで、A。話があるんだけど聞いてくれる？｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 186人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：wzcl | 作成日時：2021年8月30日 14時
