十人十色の雪桜（２）

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部屋の外には、涙目のラウールと彼に寄り添う目黒が待っていた。


照に姫抱きされた私を見て、
ラウールは涙を零し、目黒は息を一つ吐いた。





『ラウちゃんごめん。目黒も』


mg「本当に心配した。でも、本当に良かった」

ru「俺だって、っ助けに行きたかった...！」


fk「、それは、本当にごめん」


ru「っ...いいんです、分かってる...」





控室に戻り、

私をソファに下ろした照はしゃがんだまま、じっと私を見上げてる。





『...なに？...照れるんだけど、』


iw「.........っ」


『え、えっ、何で？』





目を潤ませたと思ったら、無言で抱きしめてくるから焦る。





fk「お前がスタジオからあの人と出ていくのを照は見てたんだよ。それで、さ」


『...そっか。...照のせいじゃないから。ノコノコ着いていった私も悪かったの。だから、そんな責任感じないで』





小さくコクン、と動いた頭をフワフワと撫でれば、抱きしめる腕に少しだけキュッと力がこめられた。



......っていうか、それよりもね、





『ごめん照、ちょっと、痛い』


iw「っ怪我？」

『......ちがう』


ab「Aお願い、ちゃんと言って」


『......何回か殴られた、だけ』





メンバーのほとんど、というか全員が深いため息を吐いた。





『、怒ってる...』


nb「当たり前だバカ」

fk「自分を大事にって何度言ったら...」


dt「はいはい、小言の前にまずは手当でしょ」


ru「俺やる！」





たんこぶができた頭には氷嚢を乗せられ、
ロープが擦れた手首には消毒液をかけられ、

赤く腫れたお腹には湿布が貼られた。



その間、ぶつくさと文句を言う人もいれば、

さっきは誰がかっこよかった、だとか、あのセリフはクサいだとか騒ぐ人もいた(笑)





kj「じゃ、帰りますか！」


sk「あ！Aの家行けるからってそうやって！」

kj「しろちゃんのことは僕にお任せあれ！」


ru「ずるいー！」





さっきまであんなにみんなカッコ良かったのに。

無事だと分かればこれなんだから...(笑)




でも、変に過保護に心配されるより、こうしてふざけて笑ってる方が気持ちが楽だったりするんだよね。




あの人には申し訳ないけど、


どれだけ男性がトラウマになっても、この9人だけは嫌いになれないと思う。



それだけ私はみんなを大事にしているし、大事にされている自信があるんだ。

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