初めての出会い ページ8
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『たつやー、お使い頼んでいい？』
辰「えー、またおれー？」
『えー、じゃないよ。レジをお手伝いできるりょうへいよりもたつやの方がお使いを頼みやすいの』
辰「むぅ…おれもぜっったいおぼえるしっ」
お店をリニューアルして1周年を過ぎた頃。
この頃はまだ常連さんと言ったら以前から面識があった櫻井さんと近くの学生くらいで、店内は穏やか。
りょうへいがレジを覚え、たつやはドリンクの作り方をマスターしてお手伝いをしてくれていた。
辰「いってきまぁーす」
『ごめんね、よろしく〜』
少しの野菜とパンをお使いに行ってくれたたつやの帰りが、いつもより遅いなぁとは思ってて。
今更迷子…？と心配になってきたところで裏口が開いた。
辰「ねぇ…Aちゃん…」
『わ、え⁉ なに？』
荷物を置いたたつやは、すごく不安そうな困惑したような表情で私の腕を引き、店外へ連れ出す。
真剣な表情に振り払うこともできず、そのまま着いていくと、
『え、子ども⁉ いや…半獣、か…』
商店街へ向かう近道になる路地裏の隅に半獣の子が2人、倒れていた。
慌てて脈や呼吸を確認するけど、驚くほど安定していて。
傷もないし変に痩せてもない。
とりあえずこのままには出来ないから、とお店へ運んだ。
『ただいまー…っと、』
亮「！！ かえってきた…っ」
『あ、ごめん…突然だったから声も掛けられず…』
亮「ｸﾞｽｯ…だれ、」
『んー…誰だろ』
何それ、と言われて苦笑いしか返せない。ほんと…何やってんだろ。
『……あ。櫻井さんって来てる？』
亮「きてるよ！」
りょうへいが呼んできてくれた櫻井さんに2人を診てもらい、改めて表面上は異常がないことを確認して安心する。
ただ、櫻井さんの病院には来たことがないらしく、身元が分からない。
この後どうしようかと悩んでいたら、これまた櫻井さんの助太刀をいただけることになった。
……思えばこの時だよね、岡田さんと出会ったのは。
櫻「知り合いに警察官がいるので、連絡取ってみます」
そう言って電話をして、来てくれたのが岡田さんだった。
岡「櫻井お待たせ」
櫻「あれ、早かったっすね」
岡「近くのジムでトレーニングしてた」
岡田さんは、私の話を聞いてすぐに調査を始めてくれた。……とはいえ、本人は非番だったから、同僚さんに連絡して調べてもらった、が正しいんだけどね。
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まりも(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。リクエストなんですが、翔太くんと涼太くんがお店に来る前の家でのお話が見たいです！これからも更新頑張ってください！ (2020年10月10日 15時) (
レス) id: 2607901ad6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています！更新、楽しみにしています！！ (2020年9月29日 23時) (レス) id: 2467065cee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年9月18日 15時
