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櫻「りょうたくんはやっぱり骨まで損傷が及んでいました。ヒビだけで骨折までしてなかったのが不幸中の幸いかな…」
『そうですか…』
ベッドの上でスヤスヤと眠るりょうたくんとしょうたくん。りょうたくんの右脚にはグルグルと包帯が巻かれていた。
櫻「あと身体の傷のことだけど、怪我してから時間が経っちゃってるから後は自然と治るのを待つことになると思う。身体の中には異常はなかったから、安心してください」
『はい、』
ニ「しょうたくんはさっき言った通り。怪我はあまりないけど、きっとほとんど食べられてないです。一応栄養剤は投与しましたけど、やっぱり口から食べるのが一番なんで」
お2人から今後の保健指導を受けて病院を後にする。櫻井さんがお店まで同行してくれるみたい。
非番だったのに何から何まで申し訳ない……
櫻「何かあればいつでも言ってください」
『助かります。』
それじゃ、と言って裏口から出て行った櫻井さん。ホールに戻ると、ソファに寝かせた2人の顔を覗き込む我が家のこどもたち。
『起こしちゃダメだよ？』
亮「だいじょーぶなの？」
『うん、でも安静にだって』
辰「お家に連れて行くの？」
『そうだね。お世話、手伝ってくれる？』
うん！と元気いっぱいな4つの返事を聞いて、安心する。だけどその声に、りょうたくんの目蓋にはキュッと力が入ってゆっくりと開いてしまった。
……まずい、と思った時には既に遅しで。
大「あ！おきたぁ！」
涼「いやっ…だれ…っ、ｯﾊ…ﾊｧｯ…ﾊｯ…」
翔「…んっ…りょぉた…？」
だいすけがぱぁっと笑顔になって近寄るのに反応して飛び起きたりょうたくんは、隣にいたしょうたくんを守るようにギューッと抱き締めて呼吸を荒げる。
だいすけは咄嗟に動いたひかるが引き離してくれた。
翔「りょた…だいじょーぶ、こわくないよ、りょうた…」
涼「ﾊｧｯ…ｹﾎｯｹﾎｯ…しょー…ﾊｯ…ﾊｱｯ…」
『ごめんね、』
翔「んーん…。りょーた、おねーさんはこわくないよ」
ほんと…？と消えそうな声で呟くりょうたくんに、しょうたくんはしっかりと頷いてくれた。
嬉しくてお姉さんは泣きそうだよ。
『りょうたくん。足痛いよね？抱っこしたいんだけど、いいかな？』
涼「んー…っ、んっ…だいじょーぶ、」
恐る恐る伸ばされた腕は少し震えていたけど、それでもギュッと私の腕の中に収まってくれた。
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まりも(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。リクエストなんですが、翔太くんと涼太くんがお店に来る前の家でのお話が見たいです！これからも更新頑張ってください！ (2020年10月10日 15時) (
レス) id: 2607901ad6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています！更新、楽しみにしています！！ (2020年9月29日 23時) (レス) id: 2467065cee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年9月18日 15時
