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月日は流れ、茹だるような暑さに気が滅入り始める季節となった、8月9日。
手術を乗り越えリハビリに励んではいたものの、まだ、仕事に戻ることができずにいた。
そんな中、訪れたこの場所。
『久しぶりだね、ジャニーさん』
月命日ではあるけど、辺りは閑散としていて。
丁寧に手入れされたお墓の前で手を合わせ、しばらく自然の音に耳を傾けていた。
目を閉じれば、そこにジャニーさんがいるようで。
色々な記憶や想いが湧き上がってくる。
一日ずれてはいるけど、デビューを発表した時期なんだよね。
嬉しかった。デビューを決めてくれたこと。
『…ごめんね、…勝手なことして』
たった一年で戦線離脱するなんてさ、怒ってるかな。
だけど、守りたかったんだ。私の宝物。
あの一年、たくさんのものが壊されてしまった。
だけど、これだけはどうしても守りたかったの。
『……本当は、傷１つ付けたくなかったのにね、』
雪村さんのいうことは、間違ってなかっと思うんだ。
惨めなほどにグループにしがみついて、自分も仲間も犠牲にしていることに気付けていなかった。
……病気になって、良かったのかもしれない。
手放して初めてわかること、たくさんあった。
……今頃どうしてるかな。
幸せだといいな。笑ってるといいな。
「――A」
『！！』
不自由なはずの耳に、真っ直ぐに届いた声。
聞こえるはずもない、聞きたかったけど聞きたくなかった声。
『……聞いてたの、……翔太』
nb「聞いてた」
なんで此処にいるの、しかもたった1人で。
私が疑問を言葉にする前に、翔太は「なぁ」と呼びかけて来た。
nb「……お前が守りたかったもんって、Snow Manなんだよな」
『…当たり前のこと聞かないでくれる、』
――だとしたらお前は守れてねえよ。
ぶっきらぼうに放たれた言葉に、素っ頓狂な声が出る。
翔太は私の隣にしゃがみ込んでジャニーさんに手を合わせると、目を閉じたまま、言葉を続けた。
nb「Snow Manは10人だ。10人でデビューしたんだ、1人でも欠けたらそれはもう、壊れてんだよ」
『っ、だけど…！』
nb「雪村亜美なら辞めた」
……うん、知ってる。
だけど翔太は私が志乃ちゃんと会っていたことも知らないから、それを口に出すことはしなかった。
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むち(プロフ) - 大号泣しました。。すっごく苦しくて感情移入しちゃって。素敵な作品でした。ありがとうございました (2021年4月27日 1時) (
レス) id: fc08b9a7cc (このIDを非表示/違反報告)
テクノに恋した天気予報士 - うらつくの作品でこんなにも泣いた作品は初めてです、もうほんとに明日学校あるのに目が腫れるってくらい泣きました、本当に面白かったです。素敵な作品ありがとうございました (2020年7月28日 23時) (レス) id: f20013ee9d (このIDを非表示/違反報告)
えびまろ(プロフ) - 初めまして。この作品を読んでいると、信じてもらえず本当の気持ちも言えないもどかしさ、苦しみに気づいて支えてくれる優しさ、気づけなかったメンバーの後悔など様々な感情で胸がいっぱいになり、終始涙でした。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年7月15日 0時) (レス) id: 79d7d19d55 (このIDを非表示/違反報告)
う(プロフ) - 初めまして、1から全て1気に読みました、ずっと涙が止まらなくて苦しくなるほどでした、こんなに感情移入したのは久々でした、素敵な作品をありがとうございました、最後に幸せになれて良かったです、お疲れ様でした (2020年7月10日 0時) (レス) id: ab44f752c1 (このIDを非表示/違反報告)
renyaxxx8(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました。号泣しました！！素敵な作品ありがとうございます！ (2020年6月29日 4時) (レス) id: 24c62dd776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年5月8日 22時
