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亮平の考えを補うように、この一年の真相を2人に話した。
ab「じゃあ全部、雪村さんが…？」
sk「待ってよ、だってお前が雪村さんを気に入ってなくて…って話だったじゃん、」
『だから、それも彼女の作戦なんだって。嘘も講じれば名演技ってこと。すっかり騙されてくれちゃってさ、』
話を咀嚼するようにキョロキョロと視線を彷徨わせながら考え込む亮平と、ショート寸前みたいな佐久間。
一気に話しすぎたかな、と少し反省しつつ席を立つ。
『こんな時間だし泊まっていくでしょ、布団準備するね』
そう声をかけても、届いているのかどうか怪しい。
薄暗い和室で黙々と2人分の布団を敷いていると、スーッと襖の開く音がして明かりが差し込んだ。
『……考えは落ち着いた？』
ab「…うん、…何とか」
『どう思うかは亮平たち次第だけど、メンバーを信じられずに一年も相談できなかった私が悪いの。だから…』
ab「それ以上は言わなくていい。…確かに相談してくれたら良かったのに、とは思うけど。…でも、できない状況を作った俺たちにも責任はある」
お互いに「ごめんね」と謝り合えば、自然とこの話は終わり、という雰囲気になって。
佐久間の分の布団を敷き終えた亮平は、もう１つの布団セットを抱えて和室を出ようとした。
『ちょっと、どこいくの？』
ab「寝室。何があったかは聞かないけど、過呼吸起こすほどのなんかがあったんでしょ、その怪我も」
『いやっ、……うん、』
ab「しょうがないから一緒に寝てあげようと思って」
なんで上から？と悪態をつきながら、久しぶりの優しさに嬉しいのも事実だから止めることはしない。
亮平を追いかけてリビングを通り抜ける時、
ソファの前で座り込んだまままだ考え込んでる佐久間の姿を見つけて2人で笑い合う。
ab「よし、おっけ」
『佐久間1人でいいのかな』
ab「寂しかったら勝手に布団引きずってくるでしょ、多分」
それもそうだ、ということで今日はもう寝ることにした。
布団に潜り目を閉じれば、ライブで言われた言葉が耳鳴りの奥で響くけど、
言われなくてももうすぐ辞めるよ、なんて頭の中で返事をすれば、スッと居なくなった。
翌朝、ご飯を作るために2人よりも早く目覚めると、しっかりと佐久間も寝室にいて。
起こさないようにそっと部屋を後にした。
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むち(プロフ) - 大号泣しました。。すっごく苦しくて感情移入しちゃって。素敵な作品でした。ありがとうございました (2021年4月27日 1時) (
レス) id: fc08b9a7cc (このIDを非表示/違反報告)
テクノに恋した天気予報士 - うらつくの作品でこんなにも泣いた作品は初めてです、もうほんとに明日学校あるのに目が腫れるってくらい泣きました、本当に面白かったです。素敵な作品ありがとうございました (2020年7月28日 23時) (レス) id: f20013ee9d (このIDを非表示/違反報告)
えびまろ(プロフ) - 初めまして。この作品を読んでいると、信じてもらえず本当の気持ちも言えないもどかしさ、苦しみに気づいて支えてくれる優しさ、気づけなかったメンバーの後悔など様々な感情で胸がいっぱいになり、終始涙でした。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年7月15日 0時) (レス) id: 79d7d19d55 (このIDを非表示/違反報告)
う(プロフ) - 初めまして、1から全て1気に読みました、ずっと涙が止まらなくて苦しくなるほどでした、こんなに感情移入したのは久々でした、素敵な作品をありがとうございました、最後に幸せになれて良かったです、お疲れ様でした (2020年7月10日 0時) (レス) id: ab44f752c1 (このIDを非表示/違反報告)
renyaxxx8(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました。号泣しました！！素敵な作品ありがとうございます！ (2020年6月29日 4時) (レス) id: 24c62dd776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年5月8日 22時
