・ ページ19
.
休憩をもらって俺らが使うスタジオに顔を出したAは、ラウールの言う通り汗だくだった。
Aは普段、リハで汗を流すほど動かない。
でもそれは決して手を抜いているわけではなく、自分の身体をコントロールしているということは周知の事実。
だから、相当な無理をしていることはすぐに分かった。
ru「ゆきちゃん！頑張りすぎだよ」
mg「そうだよ、俺らと一緒にやろ。いつものペースで」
『いや、大丈夫だよ』
nb「でもお前、リハからそんな無茶したら、」
『気にしなくていいから。みんなは振り付けに集中して』
カバンからペットボトルとタオルを引き抜いたAは、
年下の心配や翔太の不安を全くと言っていいほど聞き入れず、そそくさと部屋を出て行ってしまった。
止めようと思ったけど、彼女と入れ違いで入ってきた振付師さんが休憩終了を宣言して、叶わなかった。
振「向井！カウントずれてる！」
振「身体が流れてるぞ佐久間！」
振「ラウール！他に合わせろ！」
振「深澤！手ぇ抜いてんのかお前！」
振付師さんに怒号を飛ばされながら、振りを固めること1時間と少し。
こんなに叱られながら踊ることは久しぶりで心が折れかけた頃、ようやく振付師さんのお許しが出た。
＊「最後に一回通したら終わりな」
限界を迎えつつある体力を振り絞って、これ以上ないくらいにシャカリキに踊りきり、
今日の振り下ろしレッスンは終了した。
振付師さんが出て行くのを見送って、みんな床に座り込む。
fk「はあぁぁー…！キッツ…！！」
kj「めちゃくちゃハードやったな…」
喉の渇きを潤して全員の乱れた呼吸を整え終えても、俺たちが求める人は戻ってこない。
……え、終わったんだよね？
ru「〜〜っ、我慢できない！迎えに行く！」
fk「ラウール待って。みんなで行く」
ふっかの言葉に全員が賛同して集まった。
ラウールの案内でAが居るらしいスタジオに近付けば、まだ音楽が流れているのが分かった。
iw「まだ踊ってんのかよっ、」
dt「身体、もう限界のはずだよね」
ドタバタと我先にとスタジオに雪崩れ込む俺たち。
鏡の前でフラフラになりながら踊るAと、帰ったはずの振付師さん、そして俺らの知らないダンサーさん(？)。
3人がいっせいに俺たちの方を見た。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
pira(プロフ) - おれんじさん» ありがとうございます！今からみます！ (2020年4月14日 23時) (
レス) id: ad614282e9 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - piraさん» 大変お待たせしました…！（７）の方でリクエストにお応えすることができましたので、ぜひ読んでみてください！ (2020年4月14日 18時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
pira(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！リクエストします！作者様は7G見てますか？？もし見ているようでしたら、主ちゃんが激辛ラーメン食べて、辛すぎて大泣きしてそれを阿部ちゃんとしょっぴーとさっくんが慰めるっていうのを見たいです！ (2020年3月29日 13時) (レス) id: b16cb11147 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - サエさん» リクエストありがとうございます！本当ごめんなさい！気付かずスルーしてしまっていました(汗) これからもご愛読よろしくお願い致します(^^) (2020年3月25日 23時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - いつも素敵なお話をありがとうございます！もしよければリクエストなのですが、昨日あったSnowManYouTube2時間生放送を見たいです！！お忙しいとは思いますがこれからもお話楽しみにしています！ (2020年3月21日 6時) (レス) id: 3d0a2c3d06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年2月22日 10時
