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音が全く聞こえない中、Aは必死に自分の言葉で、声で、こうなった経緯を教えてくれた。
『みんなも、気付いてる通りっ、最近アンチが、多くて、』
iw「やっぱりか、」
『気にしないように、してたっ、つもりだったけど…っ、1週間くらい前、から耳鳴りが出るようになって…気持ち悪くて吐いちゃったりとか…っ』
彼女の言葉を聞いて、
気付けなかったことも頼ってもらえなかったことも、自分が不甲斐なさすぎて悔しかった。
耳が聴こえなくなったのは今朝らしい。
全く無音という訳じゃないけど、聞こえると言っても「音が鳴っている」ということが分かるだけ。
『外歩くのも怖くてっ、大学休んで…、でも仕事は行かなきゃって、でもやっぱり怖くて…っ、連絡する余裕がなくてっ、』
dt「そうだったんだ…」
『でもっ、みんなに会って、声は辛うじて、聞こえてるのにっ、何言ってるかは全然わからなくて…っ、こんなんじゃ仕事にならないと思って…っ、』
胸元をギュッと握り締めて苦しそうに言葉を紡ぎ続けるA。
みんな、自分から話そうと頑張っている彼女の言葉を止めることはしなかった。もちろん俺も。
――だけど、
『私にはここしかないのに…っ、仕事ができない、ならっ、もう…！！』
ab「っ、！！」
Aが何を言おうとしているのか悟った瞬間、俺はほぼ無意識に、彼女の身体を抱き締めていた。
目の前でたくさんの血を流して意識を失う姿が忘れられない。
今までのような悔しさや悲しさを誤魔化すための痛みではなくて、死んでもいいと思って自分を傷付けていた。
それを言葉にされるのは、どうしても耐えられなかった。
ab「Aの耳が聴こえないなら！俺がお前の耳になる！声を出すのが怖いなら、俺が声になるから！」
sk「阿部ちゃん…」
聴こえてないと分かっていたけど、叫ばずにはいられなかった。
暫くそのまま、Aと2人でグズグズすすり泣く。
他の5人は静かに見守ってくれていた。
『りょへ、ありがとう…、』
ab「……ん、」
身体を離せば、Aは弱々しくもちゃんと笑ってて。
全身から力が抜けたのが分かった。
思わず座り込んだ俺の頭を誰かが掻き乱す。
ab「わ、ちょっと、……照？」
照は何も言わなかった。
でも、目尻に涙を溜めて笑うみんなを見て、ようやく心の底からホッとできた気がしたんだ。
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pira(プロフ) - おれんじさん» ありがとうございます！今からみます！ (2020年4月14日 23時) (
レス) id: ad614282e9 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - piraさん» 大変お待たせしました…！（７）の方でリクエストにお応えすることができましたので、ぜひ読んでみてください！ (2020年4月14日 18時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
pira(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！リクエストします！作者様は7G見てますか？？もし見ているようでしたら、主ちゃんが激辛ラーメン食べて、辛すぎて大泣きしてそれを阿部ちゃんとしょっぴーとさっくんが慰めるっていうのを見たいです！ (2020年3月29日 13時) (レス) id: b16cb11147 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - サエさん» リクエストありがとうございます！本当ごめんなさい！気付かずスルーしてしまっていました(汗) これからもご愛読よろしくお願い致します(^^) (2020年3月25日 23時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - いつも素敵なお話をありがとうございます！もしよければリクエストなのですが、昨日あったSnowManYouTube2時間生放送を見たいです！！お忙しいとは思いますがこれからもお話楽しみにしています！ (2020年3月21日 6時) (レス) id: 3d0a2c3d06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年2月22日 10時
