不在着信 (ページ7)

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七件：origin ページ7

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”３年G組水曜日”

『では各曜日、クラスごとに担当の方お願いします
　今日は水曜日の檜山くん奄美さんなので他のクラスは帰って大丈夫です』

檜山ごめん、委員会長引きそうだから先帰ってて

舞香そっか、分かった

仕事はカウンター業務だけかと思ったけど

本棚の整理、ポスター作成、ブッカー貼り

更に委員会の中で圧倒的拘束時間が長い…

黒「んじゃ、お先に帰るね」

檜「お疲れ黒田」

黒「Aちゃんたのしんで、ふはっ」

「ばか！もう早く帰って！ばいばい！」

図書室から一斉に人が消え

私と檜山光成のふたりきりとなった

それにしても檜山光成は絵になる

ナチュラルな黒髪

透き通った白い肌

シュッとした目鼻立ち

筋張った血管

一生見てられる

こんな独り占めしていいんですか

ううん気まず、、、

何か話さなきゃ

「ねえ！今日の朝ご飯何食べた？！」

檜「っは？」

突然何聞いちゃってんのわたし

変な奴って思われたに違いない

檜「フレンチトースト」

「え～！美味しそう」

檜「うん」

「うん」

会話終了

わたしのコミュニケーション能力どうした

あれ、母国語一緒だよね

住む世界が違う？

これがもし湧だったら

『朝何食べた？』

湧『フレンチトースト』

『朝からかっこつけるな』

湧『うるさ、Aより女子力あるわ』

『太るよ』

湧『朝から牛丼食ってるやつに言われたくない』

『いいの！』

ってなるんだろう

檜「無理に話そうとしなくていいよ」

「…いや、」

檜「なんで奄美さんってさ俺のことフルネームで呼んでるの？」

「ああ、ええっと、それは」

ん、おかしい

私の心の声聞こえてる？

これはまずい

「た、たまたま友達に木山光成って子がいて、それで」

檜「変なの。檜山でいいよ」

「ひやまくん、ひやまくん、ひやまくん」

用もないのに檜山くんて呼びたくなる症状

檜「うん」

「あの…」

「別に無理して話そうとかそういうんじゃなくてただ檜山くんとお話してみたかっただけで…」

檜「ねえさっきから顔、真っ赤だよ、熱？」

檜山くんのせいだし…

ってこの人ちょっと天然？？

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