不在着信 (ページ33)

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三十三件：rival ページ33

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颯「自分で自分の首絞めてるよ？」

安「わたし内村くんと一緒がいいの」

前のめりになって耳元でそう囁く

もしかしたら、、

俺のこと好きなのかなって都合のいいように捉えるも一応聞いてみる

颯「……なんで」

安「内村くんも最近意識しちゃうの」

内村くん”も”って……

微笑を含んだ上目遣いに鼓動が思わずドキッとする

正常心を保て俺、(それを言うなら平常心

颯「……にしてもさ、A入れる必要なくね？」

安「ぽんこつくん、わかってないね～～」

溜息をつき呆れた表情で席を立つ

颯「へ？？」

安「とりあえず、班は決まりね」

颯「いや、、」

いちばん組み合わせてはいけない４人だと思うのは俺だけ？

……精神的な混ぜるな危険

颯「せめて、檜山とAを他の班にしｙ、、」

安「わたし塾あるから帰るね！んじゃっ」

颯「ちょっ、待って」

気付いた時には教室から消えていた

檜山と一緒が気に食わない

檜山の争奪戦に巻き込まれた俺の立場

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ガラガラ、

安藤さんと入れ違いに檜山が前のドアから入ってきた

一瞬、目が合うも互いに言葉を交わすこともなく無言の時間が続く

空気に溶け込むようなムスッとした顔で何かを探している

颯「なあ、檜山」

檜「ん？」

目も合わせず軽い返事をする

颯「おまえさ、浮気してる？」

檜「ふっ、急に口開いたかと思ったらなんだよその質問、笑」

颯「知ってんだよ」

檜「何かの妄想？」

颯「……Aとキ、

檜「え？」

颯「なんでもない」

檜「そ」

また沈黙

一度手を止めた檜山は再び物を探し出す

『俺の体育着知らない？おかしいな』

颯「……思わせぶりなことしないで」

檜「？？」

すっとぼけた表情の檜山

颯「……ずるいんだよ、」

檜「どうしたんだよ内村、」

握りしめた拳が震え、

反感するような無言でただ檜山に視線を飛ばしていた

檜「大丈夫、？」

颯「あ～～～多分寝不足だわ俺、帰るわ！」

檜「そうか、」

颯「お疲れ！部活頑張れよ」

檜「ん、お疲れ」

いつでも余裕でただ上に立つ檜山が悔しかった

俺の元へいつも寄ってくるのは”涙を流した女の子”

保留された存在なのかなって胸が痛かった

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