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「俺らはやる気あったんだよ？でも、顧問っつーか監督がさ、お飾りの監督で。練習メニューも試合のメンバーも、全部自分達で決めろって」
「え、そんな監督いるんですか」
「ある程度自分達で考えることは大事なことだけど、あの場合放置だったからね。ま、甲子園に進めなかった理由をそれにしてる時点で俺らもダメだったんだけど」
「そんな」
「その点さ、相葉先生は本当に生徒の目線に立ってるよね」
何だかこうやって相葉先生の周りの人が、相葉先生のいないところで評価をしていることが嬉しくて。
つい、大きく頷いてしまう。
「自分が野球好きっていうのもあるんだろうけど。真面目だもんなー、色々。結構抜けてっけどね」
思い出し笑いのように笑った松本先生の表情から、相葉先生のことすごく良く思ってるんだろうなって。
「一緒に部活してて、楽しいでしょ？」
「はい！」
「ふっ、だよね。もちろん部員が一番大事だけどさ、相葉先生も連れてってあげてよ、甲子園に」
「え？」
「涙流して喜ぶと思うよ」
松本先生にそう言われて、そっか、部員だけじゃなく、相葉先生も甲子園に行けるんだって気付く。
私は試合中何も役に立たないけど、でも、応援することは出来る。
部員を、監督を、相葉先生を、甲子園に。
「頑張って。俺もここからだけど、応援してる」
白衣が似合う松本先生に微笑まれて、一瞬ドキっとしたら、保健室のドアが勢いよく開いた。
「松潤！終わった！？」
ぜえはあと息を切らした相葉先生の姿に、キュンとくる。
「とっくにね。顔は傷浅かったから痕残んないと思うよ、安心して」
「マジか、良かった！ね！良かったね！」
ぐるんとこっちを向いた相葉先生に、はい、と小さく頷く。
手に、私のカバンや制服を持っていることに気付いた。
「じゃ、松潤ありがとね」
「はいはい、明日頑張ってねー」
「おう！A、帰るよ」
相葉先生にそう言われて、松本先生に深く頭を下げるとヒラヒラと手を振ってくれた。
相葉先生は、車で家まで送ってくれた。
初めての相葉先生の車、ましてや助手席に座って、もう心臓は破裂寸前だったけど、こんなことは二度とないだろうと思って、堪能した。
相葉先生の運転する時の横顔。
ハンドルを持つ片手。
どれもカッコよくて、相葉先生の彼女になる人は幸せだなって思って、また不必要に落ち込んだ。
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cori(プロフ) - 古川さん» コメントありがとうございます！ええっ、そこまで言っていただけて嬉しいです…！実は私もこの5つの話の中で大野先生の話が一番好きで笑 だから余計嬉しいです！ (2019年8月11日 21時) (
レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
古川(プロフ) - 大野先生の話めっっっちゃ好きです……こういうのが読みたかったんです……私の需要を満たしてくださり本当にありがとうございます(スライディング土下座) (2019年8月11日 1時) (レス) id: ae72d41905 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - mayuさん» mayuさんありがとうございます(*^_^*)ほんと天邪鬼で手に負えませんね！笑 櫻井先生、もう少しお待ちください！ (2019年7月7日 13時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 二宮せんせー、ホントに天の邪鬼なんだから…でもそこがすき！(笑)櫻井先生の長編嬉しいです！楽しみにしています！！(^^) (2019年7月6日 21時) (レス) id: 862aa3f0aa (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - kana59さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけるととてもやる気出ます〜！！あとはタイトルさえ決まれば出せるのですが…お待ちください！ (2019年7月6日 0時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年4月19日 21時
