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ピンポーン、と来客のベルが鳴ったことで身体が震え、視界が明るくなる。
あ、寝てたんだ。
目を少し擦ると、ザラ、と涙が乾いた痕に行きつく。
そっか、さっき少し泣いた。
そのまま、ソファで。
ピンポーン、もう一度ベルが鳴る。
いけない、出なきゃ。
部長かな。
でもスペアキー渡しているのに。
ドアホンを見ると、そこには二宮と……部長？
「二宮？」
「あー、良かった寝てんのかと。開けて」
「う、うん」
何で二宮が。
部長、二宮に凭れ掛かってた。
まさか。
もう一度ドアホンが鳴って、二宮が玄関先まで来たことが分かる。
ドアを開けた。
「よ」
「よ、って……え、部長？二宮、どうしてここまで」
「見たら分かるでしょ。この人大分飲まされてー」
部長がこんなに酔っていることなんて、見たことがない。
顔が紅潮しているのは見たことあるけど、ここまでは。
「ごめん二宮、ありがと」
「礼には及ばん。今後、それは態度で示してくれればいい」
「部長、大丈夫ですか？」
「だから聞けよ俺の話をお前は」
二宮に凭れ掛かっているというか、若干担がれてる部長に優しく声をかけると、「……ん」と聞いてんのか聞いてないのか分かんない返答。
「にしても本当に住んでんの一緒に」
「部長の仮住まいよ。同棲ってワケじゃないから」
「ま、いーんじゃないですか。お互いを知るためにもね」
そう言って「じゃ、俺帰るわ」と一瞬私を見た二宮が、「……なぁ」と呟いた。
「え？何？」
「……泣いた？」
「へ、」
「涙の痕がある」
トントン、と自分の目尻を触る二宮に、自分の両目を両手で隠した。
「見ないで」
「……ま、大体想像つくけど。大丈夫よ、この人もそうだから」
そう言って二宮は、私に部長を預けようとする。
受け取った部長は重くて、お酒臭くて、少しタバコの匂いもした。
脚がガクガクする。
「今生の別れじゃないんだから」
「お、おも、」
「寂しいのはお互い様でしょうよ」
「っ、マジで、重い」
「だから、部長を信じて待っときなさい」
「に、二宮ぁ」
「ん？何？俺の話に感動した？」
「部長寝室まで運んで」
「……ケンカ売ってんのかてめぇ」
そう言いながらも優しい二宮は、もう一度部長を抱えて引き摺りながら寝室まで運んでくれた。
ボスン、とベッドに横になる部長。
「スーツ脱がすのは頑張って」
「ありがとね、助かった」
「いいえ。俺はいつでも二人の味方ですから〜」
タクシー代を渡そうとすると断られた。
本当に最近の二宮は優しい。
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cori(プロフ) - Yuriさん» いつもありがとうございます！そろそろ帰国してほしいなーと思ってます笑 次移行しますのでもう暫くお待ちください！ (2019年6月4日 7時) (
レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています！翔くんが帰国するお話が気になります！更新、待ってます！ (2019年6月4日 4時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - kaz2nsariさん» はじめまして、コメントありがとうございます！ニヤニヤしていただけたとのこと、とっても嬉しいです…！早く帰ってきてもらわないと、まだ書きたいことたくさんあるので…！また覗きに来てくださいね〜！ (2019年5月28日 0時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
kaz2nsari(プロフ) - はじめまして！読ませていただきましたが、終始ニヤニヤが止まりませんでした！！翔くんがNYから帰ってきたあとのお話が気になります！！ドキドキ。。 (2019年5月27日 19時) (レス) id: f127e1252b (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - きみきみさん» こちらにもコメントありがとうございます！名前呼びをしてみました。仕事以外で部長と呼ぶとすこぶる怒ります笑 いつかのニノさんで言ってたことを言わせてみました。絶対履いてると思います笑 また来てくださいね！ (2019年5月22日 17時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年3月26日 19時
