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私に出来ることは何だろうって考えるけど、部長に言われたように下着とかの替えを持っていく程度で。
家で、今日受け取ったワイシャツを取り出して、洗濯機に入れる前に一瞬抱きしめた。
ワイシャツにうつった部長の香水の香りに、ほんの少しの汗の匂いが私の脳内に部長を呼び起こす。
お仕事を頑張っている人の匂いがする。
でも、部長。
そんなに頑張らなくてもいいよ。
それに、部長のミスならまだしも、私も知らない人のミスじゃん。
今更それを掘り起こしてワァワァ言ってくる取引先もおかしいじゃん。
……そんなこと言ったって部長は頑張るんだろうし、そんな部長のことが好き。
でもね、部長、こんな匂いだけじゃ我慢出来ないよ。
部長に家に帰ってきてほしいし、部長と抱き合いたいし、何より、あんなに疲れた部長の顔を見るのは嫌。
……ご飯くらいなら作れる。
お弁当なら、食べてくれるかな。
そんな暇ないって言われるかも。
でも……
やっぱりその日も部長は帰ってこなくて、次の日出勤するともう部長席に座ってパソコンに打ち込んでいる部長が居た。
「おはようございます」
「……」
「……部長」
「……」
お疲れなのかな。
無視をされてるというよりも、打ち込みに真剣で気付いてないみたい。
「……翔くん」
そっと、誰にも気づかれぬように部長の耳元で囁くと、カッと目を見開いた部長がこちらを勢いよく見た。
えっ、びっくりした。
「っ、A」
「へ」
「っじゃねぇ、悪い、Aどうした」
「あ、あのおはようございます」
「は？」
私の挨拶にまたも目を見開いた部長は、営業部のフロアを見渡し、すぐに溜息を吐いた。
「朝か」
「……嘘でしょう」
「あー、マジか」
私以外にも出勤してる人はいる。
多分、この人たちみんな部長に朝の挨拶無視されてるな。
「あの、本当にやりすぎないでください。体に毒です」
「んー、うん。分かってる。……分かってんだけど」
「……部長、これ、あの。見えないように」
「え？」
そっと、鞄から弁当箱を取り出し、部長の机の引き出しに隠した。
「お弁当です。ちゃんと食べてください」
「……べんとう」
「はい」
一度閉めた引き出しをもう一度ゆっくり開けて、それを確認する部長。
「……やっべ」
「部長？」
「すっげー嬉しい。今すぐ食べたい」
部長なのに。
営業部のフロアにいるのに。
最上級に、部長は顔を綻ばした。
「後でお礼するから」
お礼なんて。いいのに。
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やっち(プロフ) - こんにちは。読ませてもらいました。甘甘翔くん大好物です。大好き (2021年10月30日 16時) (
レス) @page49 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - emさん» ありがとうございます。私もこんな職場憧れます…！夢が詰まってます笑 また少しずつ戻ってこようと思います。またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございます。少しずつですが戻ってくる予定です！またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます。少しづつですが戻ってこようと思います！また、他の作品も読んでいただけると嬉しいです(^^) (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 懐かしい面々が出てきて、楽しかった。ニノのスーツの値段！あの数字だけが、探せなかったあの時…笑。お、おう、と押され気味に返事するニノ。マキちゃんらしいプロポーズ。可愛い2人。短編ゆっくり待ってるね。 (2020年8月31日 20時) (レス) id: cd6d41f823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年9月7日 18時
