【小説】魔女達の魔導書記録

【Episode9】jenisu【カイン】 ページ10

「これより、隊の発表ともに隊長発表を行います。ステージの前までお集まり下さい。」

会場にそんなアナウンスが聞こえてきた。
いよいよか、と思いながらステージの前まで歩く。
今日は自分の隊がわかる日。


少しだけワクワクした気持ちを持ちながらステージの前まで来る。

提示版に書かれている隊の名簿から自分の名前を探す。


「一番隊、しかも俺が隊長か……。」

名簿を見ると一番上の一番の隊長の欄に自分の名前が書いてあった。俺に務まるのだろうか、という多少の不安があるがやれるだけ頑張って見るか。


「カイン！」

と自分を呼ぶ声が聞こえる。振り返るとそこにはメルデルがいた。

「私は三番隊でしたよ！貴方はどうでしたか？」

「俺は一番隊の隊長だな」
と答える。

「なんと！カインが隊長ですか！ピッタリじゃないですか！」

と耳元で大声で叫んだ。流石に耳元でこの声はかなりうるさい。

「耳元で大声を出すな」
と少し睨みながらメルデルの顔を見る。

反省していないのか
「それは失敬」と返す。

こいつ絶対分かってないだろ……。
これ以上人目を集めるわけにもいかないかないしひとまず人が少ないところに行くか。

「じゃあ、俺は先に行くぞ」

そうメルデルに言った後その場を離れた。
とりあえず副隊長と隊のメンバーに挨拶に行っといた方がいいよな

そう思い隊のメンバーを探す。

これから先どんな物語になるのかが凄く楽しみになった。

【Episode10】conversation【アシュラフ】→←【Episode8】Starting point【ユリウス】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す