【Episode10】conversation【アシュラフ】 ページ11
ステージからのアナウンスに、会場のざわつきが高まる。会場に集まった若者たちが、その発表を今か今かと待ちわびている中、人一倍年老いて見える男がいた。
「ったく…、メルデルと奴はしゃぎやがって…」
ガシガシと頭を掻く男__アシュラフ・シャギー・ビヘイドの視線の先には、集まった魔導志達の間をちょこまかと動き回り、何故か飴を配る男。
いつもなら即刻襟を掴んで止めに入る彼の暴走を今日は無視してステージに近づいた。
男性にしては長い髪を持ったこの男。
彼は、今回集まった魔導志の中では最年長だ。
「…やはり隊長か。」
掲示板を覗き、溜息と共に吐いたその言葉から、どうやらアシュラフは、自分が隊長になる事を予期していたと聞こえる。
「(そりゃあ最年長だもんなぁ…、しかし気が重い…)」
自分よりも優秀な人材は山ほど居るだろう、と呟きながら、同じ隊となった、そして、アシュラフが自分よりも優れた才能を持つと考えている男、リアン・ディスティニーを盗み見た。
すると、リアンはアシュラフの視線に気づいたか、同じですね、と言って駆け寄ってきた。否、書いて、か。
彼、リアンは普段は喋らない。そのため、スケッチブックを持ち歩き、それによって意思を伝えるのだ。何故そのような面倒な事をするのか、それには深い訳があるのだが…、長くなるのでここでは割愛する。
〔ほんと、良かったです。アシュさんと同じで。〕
「俺も助かるな、お前は至極優秀だしな」
文字と声の会話は止まる事を知らず、それは4番隊の指定場所に着くまで続いた。
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いむさ(プロフ) - すみません。10話を少しだけ修正させていただきます。 (2018年6月9日 21時) (レス) id: 28973cd94a (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪斗(プロフ) - お二人とも更新ありがとうございます。 (2018年6月9日 15時) (レス) id: ff2389681c (このIDを非表示/違反報告)
冬霞 六花(プロフ) - 冷泉 雪斗さん» 更新終わりました (2018年6月9日 15時) (レス) id: b8417422b5 (このIDを非表示/違反報告)
冬霞 六花(プロフ) - 冷泉 雪斗さん» 宜しくお願い致します (2018年6月9日 14時) (レス) id: b8417422b5 (このIDを非表示/違反報告)
冬霞 六花(プロフ) - 冷泉 雪斗さん» 更新させて頂きます (2018年6月9日 14時) (レス) id: b8417422b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冷泉 雪斗 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年4月21日 21時